本間 政雄

本間 政雄

本間 政雄(ほんま まさお)

事務改革・社会連携・渉外(東京)担当(副学長)
(非常勤)

メッセージ

2001年1月に京都大学に赴任して来て以来4年9ヶ月、その間3年3ヶ月を事務局長として、1年半を理事兼副学長(総務・人事・広報担当)として仕事をしてきました。この間2004年4月には法人化、非公務員化という大きな構造変化が起き、国立大学法人への移行準備、制度設計、学内外との折衝などに追われました。

法人化後は、総務担当理事として、役員会、経営協議会、教育研究評議会、部局長会議など新たな制度的枠組みの下で、尾池総長の意向を受けつつ法人化の所期の目的に沿った大学運営が行われるよう意を用いてきました。試行錯誤を重ねながらも、法人化が目指す機動的・戦略的な意思決定が、徐々にしかし確実に実現しつつあると思います。

人事(及び労務)担当理事としては、職員の人事制度の抜本的改革に着手するとともに、民間労働法制の下での職員組合や過半数代表者との協議や交渉を通じ、限られた経営資源の下で職員の勤務条件の一定の改善に努めてきました。法人化後、従来の国家公務員試験による採用から、京都大学独自の採用に移行したわけですが、採用広報から面接に至るまで私が直接関与し、京大の発展ために真摯に努力してくれる新進気鋭の職員を採用するよう努力しました。ちなみに、公務員時代に比べ応募倍率は10倍近く増え、100倍近くに達しています。また、非常勤職員を対象にした登用試験も実施しました。

広報(及び渉外)担当理事としては、広報センターの整備など広報体制の強化、リスク対応としての広報、メディアへの積極的な情報発信、時計台記念館を社会とのインターフェースの場として位置づけた「京大未来フォーラム」「クロックタワー・コンサート」などの開催、京都大学教育研究振興財団、京都府・京都市などの地方自治体や大学コンソーシアム京都などとの連携強化、新たな外部資金獲得スキームの検討など積極的に取り組んできました。さらに、文部科学省、内閣府など関係省庁や国立大学協会、国立大学財務・経営センター、大学評価・学位授与機構、日本学術振興会、総合科学技術会議議員などとの連絡を密にするよう意を用いてきました。

この他、事務総合調整担当を命じられ、事務本部各部・各課、部局事務部、病院事務部などとの日常的な連絡、調整の仕事をしました。法人化後特に各部が協力・連携して対応しなければならない案件が数多く出てきているにもかかわらず、事務組織は縦割り構造になっており、ともすれば同じ事務本部内、部課内でも、また事務本部と部局事務部などとの間でも意思の疎通が図れず、結果的に機動的で柔軟な意思決定ができないことが頻繁に起きます。私は、法人化以前から、毎週水曜の朝に事務本部と附属病院、附属図書館、全学共通教育事務部の部長、筆頭課長に集まってもらい、定例役員会の審議、決定事項の背景、審議過程を説明するとともに、大学全体に関わる懸案事項について問題提起を行い、意見交換をしてきました。

また、附属病院、附属図書館、全学共通教育事務部、学生部、情報環境部の部課長とは月1回欠かさず「事務連絡会」を行ってきました。地味ではありますが大学にとって重要な役割を担う各部の課題を理解し、総務・人事・企画・財務・施設など経営資源の配分にかかわる事務各部との連携を図ろうと考えたからです。また、全学の事務(部)長を集めた会議も2-3ヶ月に1回ですが開催し、全学の課題について報告し、共通認識を持てるよう努めましたが、地理的・時間的制約の下で十分所期の目的が果たせなかった憾みがあります。

この他、特命事項の電子事務局の構築については、電子事務局推進室の設置、基幹職員の養成、全学認証システムの準備など着々と基盤づくりが行われました。また、全学同窓会については準備室は設けましたが、専任職員を配置できなかったこともあり、また今後予想される準備経費のめどが立たないため、準備は滞っています。

やりたいことの多さに比べ、まだまだ十分な成果が挙げられませんでしたが、しかし限られた時間の中で全力投球をしたという自負はあります。私は、9月一杯で一応総務・人事・広報担当理事の職を辞しましたが、10月からは新たに事務改革・社会連携・渉外(東京)担当理事兼副学長として任命されました。非常勤ですので、週2日程度の勤務になりますが、国立大学法人という新たな枠組みにふさわしい効率的で効果的な事務組織づくり、事務改革の実現に不退転の決意で取り組むとともに、東京における京大の存在感を高めるために努力したいと考えています。忙しさにまぎれて途絶えがちの理事ノートも復活させて、できる限り事務改革に関する私の考え、執行部の動きなどを適時的確に伝えていきたいと考えていますので、皆さんのご支援、ご協力をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

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