バイオミメティクスにおけるアイデアやトピックスの評価手法を開発―評価・比較のためのワークシート―

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公開日

 橘悟 人間環境学研究科博士後期課程学生らは、バイオミメティクス(生物規範工学)について、研究開発トピックスを評価するためのワークシートを開発しました。

 バイオミメティクスは、生物の特徴をモノづくりの参考にする技術および学問です。生物学と工学といった異分野を必要とするため活用プロセスが特殊であり、開発に伴うコミュニケーションが難しい、という課題があります。従来のプロセスにおいてはアイデアや開発トピックスの「評価・比較」段階が不十分であることに着目し、それを支援するワークシートを作成しました。バイオミメティクスに詳しくないユーザーでも使いやすいツールデザインを意識しています。本研究によって、異分野間でスムーズに情報を伝えることができ、適切にアイデアを選択できる効果を見込んでいます。今後は、部分的な支援ではなく、バイオミメティクスを利用した開発を総合的に支援する仕組みづくりに取り組みます。

 本研究成果は、2023年4月14日に、国際学術誌「Bioinspired, Biomimetic and Nanobiomaterials」にてオンライン掲載されました。

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研究成果イメージ図
研究者のコメント

「企業での研究開発を思い返しながら、『バイオミメティクスをモノづくりで取り入れるには、活用プロセスが不十分で不親切』と強く感じたのがこの研究の始まりでした。この研究成果は今後全てのバイオミメティクスに影響する可能性があり、学問の形成に貢献できた喜びがあります。様々な分野で少しでも気軽に、また積極的にバイオミメティクスが活用されることを期待しています。」(橘悟)

研究者情報
研究者名
橘 悟
書誌情報

【DOI】
https://doi.org/10.1680/jbibn.22.00070

【書誌情報】
Satoru Tachibana, Ryozo Noguchi, Juro Miyasaka, Katsuaki Ohdoi, (2023).
Evaluation methods of biomimetic development: how can topics be compared
and selected?. Bioinspired, Biomimetic and Nanobiomaterials, 12(2), 41-51.