広島市内のホテルにおいて、令和元年度広島京大会主催・本学共催の公開講演会および広島京大会総会が開催されました。広島京大会は、広島県下に在住する、または在住していた 京都大学(旧帝国大学、新制大学、大学院)の卒業生を会員とした同窓会です 。
公開講演会は、谷川正芳 幹事(法学部・1982年卒)の司会により進められ、尾崎清 会長(経済学部・1971年卒)の開会挨拶、講師紹介の後、吉川左紀子 こころの未来研究センター特定教授による、「ケアとコミュニケーションの心理学 『こころ』を伝える技術を学ぶ」と題した講演があり、同窓生および市民約430名の来場がありました。今年度は、広島県および広島市の健康福祉局の後援もあり、病院関係者や介護施設関係者等、多数の方が来場しました。
講演では、フランスで考案された認知ケアの技術「ユマニチュード」についての紹介と、その技法の根底にある優しさを伝えるケアの有効性について心理学の視点から分かりやすく説明があり、多くの聴講者から共感を得ました。また、吉川特定教授は、参加した高校生に向けて、「コミュニケーションスキルを身に付けることによって、世代や文化の違う人たちとつながりを持ち、心を通わせることができる」と伝えました。 講演後には中川日出男 副会長(法学部・1970年卒)から謝辞と閉会の挨拶がありました。
続いて、隣接する会場で広島京大会総会が開催され、約150名の同窓生の参加がありました。総会は手島由裕氏(工学部・1989年卒)の司会により進められ、尾崎会長の挨拶の後、稲葉カヨ 理事・副学長が挨拶と本学の現状報告を行い、2018年の本庶佑 高等研究院副院長・特別教授に続く、吉野彰先生(工学部卒・工学研究科修了)のノーベル賞受賞、山西利和さん( 工学部卒) の第17回世界陸上選手権大会での金メダル獲得、そして 京都大学硬式野球部が関西学生野球連盟秋季リーグ戦で過去最高順位の4位を獲得し、 北野嘉一さん(農学部)が首位打者を獲得したことを紹介しました。
総会終了後の懇親会では、大門匡 広島高等裁判所長官(法学部・1980年卒)の発声による乾杯に始まり、松井一實 広島市長(法学部・1976年卒)から、先頃広島を訪問されたフランシスコ ローマ教皇とのエピソードが披露される等、会員相互の交流が深められました。若い会員の参加も多く、賑やかに盛り上がる中、京大合唱団OBの井上友一 事務局長(理学部・1986年卒)のリードにより出席者全員で「京都大学学歌」、「琵琶湖周航の歌」を斉唱しました。
最後に、小川司德 副会長(法学部・1978年卒)の挨拶をもって、盛況のうちに閉会しました。