藤田和生
- 英名
- FUJITA KAZUO
- 分類
- 文学研究科 心理学研究室
- 専門
- 比較認知科学
- 職名
- 教授(理学博士)
行動
- 普段の行動について
- 毎朝、イヌに起こされ、リビングに連れて行き、トイレをさせる。その後、必ず「朝風呂」に入る。夜は特に体が汚れた時や、寒い時に入るくらい。シャキッとした気持ちで仕事に行くことができる。
- 職業病
- どんな動物でも“かわいい”と思ってしまう。ペットショップは素通りできない。好きなのは爬虫類売り場。カメを触ったりして遊んでしまう。つまり動物が好き。身も蓋もないが、好きだから動物の研究をしている。でも、動物を好きじゃないとできない仕事だ。
- 好きな食べ物
- バナナ。小さいころ、父の知り合いの“ヒゲのおっちゃん”が家に遊びに来るたびに持って来てくれた。当時は高価だったせいもあり、特に美味しく感じた。死ぬ前に食べたいのは、カツオ節の入ったおにぎり。これは母がよく作ってくれた。つまり、小さい頃に美味しいと思ったものは、今も美味しいと感じるようである。
- 趣味
- 最近はガーデニングにハマっている。家の庭に野菜や果樹、花を植えて育てている。土がないとダメな人間。コンクリートジャングルには適応できない。昔はクラシックギターや囲碁をやっていたが、近頃はめっきり。
- 研究道具
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- タッチパネルと自動エサ出し機
- 動物に何かを学習させる勉強課題でよく使う。タッチパネルで正解を押すと、エサが落ちてくる仕組み。
そのほかは、身近にあるものを工夫して使っている。100均グッズもよく使う。
生息地域
1953年大阪府生まれ。物理学者を志して京都大学の理学部へ入学したが、3回生の時に生物学へ転向。大学院の時に、愛知県犬山市の京都大学霊長類研究所へ。1982年に理学博士。1987年同研究所助手、1993年に同助教授。1996年に大学院文学研究科心理学研究室助教授、1999年より同教授。
現在、吉田キャンパス及びその近辺に、研究用のサル、げっ歯類、ハト、ニワトリ、オカメインコ等を飼育。イヌとネコについては、ごく普通のペットとしての心の動きを知りたいので学内では飼わず、一般の飼い主に協力してもらったり、猫カフェに行ったりしている。
生態
動物が大好き。自宅ではイヌを5頭飼っている。写真のピコちゃん(♀・15歳)は、霊長類研究所から京都に戻ってきて初めて飼ったイヌで、特に愛着が深い。常に動物に囲まれていないと落ち着かないので、研究室には動物グッズが溢れている。学生に対しては、何があっても「褒める」がモットー。人間、褒められた方が、モチベーションが高まるからだ。心理学では、報酬を与えることでやる気を促すことを「強化」というが、藤田先生の場合は、いわば「全強化」だ。
特徴
- 学生時代
- 学部のときはずっと遊んでいた。特に麻雀とビリヤードとボウリング。昼休みに食堂に集まってきた仲間の人数で、何をやるか決めた。
自分を正当化するわけじゃないが、人間、あまり勉強しすぎると良くないと思う。野球のピッチャーが投げすぎで肩を痛めるように、頭も“使い減り”するのではないか。若い時は遊んでおいて、頭の中を“グチャグチャ”にしておいたほうが、後から新しい発想が出てくるように思う。
ただし、大学院生とオーバードクターの時は無我夢中で頑張った。一番大変だったのは子ザルのミルクやり。一番多かった時は一度に8頭。一頭にやり終わるのに30分はかかるから、全て終えるころには最初の子がもうお腹を空かせている。一日中ミルクをやっていた印象。そんな生活が4〜5年続いた。そのころ、すでに上の息子がいて、「お父さんの仕事はおサルさんのお世話?」と言われた。
- もし京大の先生になっていなかったら
- ラーメン屋のおやじ。実は大学院を出て5年くらい定職が無く、わずかな研究員費をもらって生活していた。5年半たって、ようやく霊長類研究所の助手の募集があったのだが、ダメならラーメン屋の屋台でもやろうという覚悟で挑んだ。結果的にやることはなかったが、もしやっていたら、貧しい研究者にチャーシューの一枚でもおごってやるような、そんな“ラーメン屋のおやじ”になりたい。
自分を漢字一文字に例えると
「愉」
愉快の愉。やっていることが本当に楽しいから。大阪出身なので「笑」でもいいかと思ったのだが……。
それにしても最近の学生はボケても突っ込んでくれない。授業の前に「突っ込んでくださいよ」と言うのに、気の効いた子でクスクスと笑う程度。大阪人にとって、突っ込まれないのは人格を否定されるようなもの。
ちなみに、インタビュー中に自分の性格を「無口」「人見知り」と答えたのは、もちろんボケたのです。はいここ、突っ込むところ!(笑)