久保田信
- 英名
- KUBOTA SHIN
- 分類
- フィールド科学教育研究センター(瀬戸臨海実験所)
- 専門
- 海洋生態系部門基礎海洋生物学分野(腔腸動物の生物学)(特に“不老不死のベニクラゲ”の研究)
- 職名
- 准教授(理学博士)
行動
- 普段の行動について
- 毎朝の「温泉」と「浜辺の散歩」。温泉は健康維持のため、浜辺の散歩はどのような海洋生物が打ち上げられているかを調べるため。「地球温暖化のせいか、南のクラゲが多く打ち上げられるようになった」。
- 職業病
- どんな場所に行っても「動物園」や「水族館」を探して行ってしまう。あと「古本屋」も。すべてが研究につながっている。
- 好きな食べ物
- 「鮨」。海外から帰って来ると必ず立ち寄る。海の生き物は食べるのも好き。
- 趣味
- 「カラオケ」。行きつけのカラオケ喫茶があり、夕食後、ほぼ毎日通っている。特技は「どんな歌でも初見で唄える」こと。取材時も「昨夜は西野カナの『エスペランザ』を唄ってみたけど89点だった。90点だったらアップロードされて、全国の人に聞かせられたのに!」と本当に悔しがっていた。
- 研究道具
-
- プランクトンネット
- 一番大事なもの。クラゲをとる道具。海に放り込んで岸壁に沿って少し歩くと、多い時は100種類くらいの微生物を捕獲できる。
- 顕微鏡
- クラゲの観察、餌やり、すべてこれを使って行う。
- 柄つき針
- エサをちぎって、クラゲの口に持っていくための道具。錆びないようステンレスで出来ている。
- ピペット
- 容器から小さなクラゲを吸い出すのに使う。先を色々な大きさに加工し、クラゲのサイズに合わせて吸い取れる細工をしている。
- 軍手
- 浜に打ち上げられた海洋生物を、怪我しない・させないで採取するため、常に持ち歩いている。
生息地域
1952年愛媛県生まれ。北海道大学で理学博士号を取得。同大学講師を経て、現職。通常は、和歌山県の白浜町にある「瀬戸臨海実験所」に勤務。調査や学会で海外に出向くことも多い。研究対象のベニクラゲは世界中に生息。“世界の海”が久保田先生の生息地といえる。
生態
海洋生物の生態を研究している久保田先生。主な研究対象はクラゲで、中でも力を入れているのが「不老不死のベニクラゲ」。ベニクラゲが好きすぎて「ベニクラゲ音頭」などの歌を自作。「ベニクラゲマン」に扮してゼミを行うなど、その情熱はとどまるところを知らない。
特徴
- 人物像
- これまで作った歌は46曲。CD・DVDも制作している。最近、ベニクラゲをモチーフにしたSF小説も執筆した。勿論、生物学の教養書も執筆。
- かの「ニューヨークタイムズ」が2年前に久保田先生を1週間密着取材。ベニクラゲマンの強烈な印象に隠れているが、実は世界が注目するスーパー生物学者。将来はノーベル賞も夢じゃない?
- 実は個人的に思い入れがあるのは不老不死のベニクラゲではなく、子どもを産むとすぐ死んでしまう「カイヤドリヒドラクラゲ」。貝と共生する点も「1人では生きていけない人間と同じ」と、ちょっぴりセンチメンタルな気分に・・・。
- 頭の健康として行っているのが、毎朝浜辺を散策した後の「石投げ」。流木を的にして石を投げる。自己申告では「百発百中」。当たった時のカチン!という音が「脳にとても良い」そう。
- 学生時代
- 小中学校時代は真面目なガリ勉。高校時代にSFに目覚め、ハヤカワ・創元文庫などを読みあさった。卒業後は愛媛大学に進学。しかし博士課程が無かったため、京都大学に再入学しようとしたが、当時指導教授が退任間近で博士号がとれないことがわかり、京大と並んで系統分類学の聖地と言われた北海道大学に入学。その後、縁あって京都大学の准教授に。先生いわく「京大とは運命の間柄」。
- もし京大の先生になっていなかったら
- 「写真家」。昔から自然や生物の写真を撮るのが好き。今も暇を見つけてはシャッターを切っている。「デジカメが進化して、簡単に写真が撮れる時代。誰もが気分は写真家だ!」
自分を漢字一文字に例えると
「信」。人間は他人に信用されなければ生きていけない。もちろん自分の名前ということもある。親には本当に良い名前をつけてくれたと感謝している。
「信じる者は救われる」