京大先生図鑑

京大というフィールドに生息する個性豊かな先生たち。普段見られない生態をご紹介!

岩﨑奈緒子

英名
IWASAKI NAOKO
分類
総合博物館
専門
日本史
職名
教授(文学博士)

行動

一日のスケジュール
普段の行動について
家族との夕食は欠かせない。晩酌のお酒はなんでもいいが、子ども達の話を聞きながら、グラスを傾ける瞬間が一日でもっともくつろげる。
職業病
なんでも「根拠は何?」と疑ってしまう。新聞やテレビのニュースなどでも、気になるのはそこ。スーパーで買い物をしていても、生産地や素材などを必ずチェックする。子どもを怒るときも理詰めで迫るが、おおむね聞いてもらえていない。
好きな食べ物
「カツオの茶漬け」。カツオを食べやすい大きさに切り、生のままダシ+醤油+すりゴマに1時間ほど漬け込んだものを、熱々のごはんにのせ、さらにお茶をかけて食べる。旬になると母がいつも作ってくれたソウルフード。想像するだけでよだれがでる。
趣味
「モンゴル800」の曲を聴くこと。子どもと一緒にコンサートに行ったのがきっかけ。会場では音がやかましく辟易したが、家に帰って改めてCDを聞いたら「いい曲じゃない!」。恋をしたり、夢をみたりといったみずみずしい気持ちになれるのがいい。特に「ラブソング」という曲がお気に入り。
研究道具
パソコン
史料を整理したり、データ目録を作ったりする。
カメラ
史料を撮影するのに使う。
割烹着
蔵などで長期間保管されていたような古い史料を調査するとき、大量のホコリから衣服や肌を守るために着る。鼻を守るためにマスクも欠かせない。ちなみに史料は素手で扱うのが基本。手袋をはめるとかえって感覚が鈍り、史料を破いたりしかねないからだ。
パソコン
カメラ

生息地域

宮崎県生まれ。その後、父の転勤に伴い、熊本、沖縄、千葉などを転々とする。青山学院短期大学英文科に入学。「いい男を見つけて結婚しよう」と大企業に就職するが、やがて生活に物足りなさを感じ、24歳で退職。1年間予備校に通い、25歳の時、京都大学文学部に合格する。
「7浪」して入った学生生活を満喫しつつ、京都大学大学院に進学。博士号を取得し、滋賀大学に就職。3年勤めた後、京都大学総合博物館へ助教授として着任。

主な生息地 京大の魅力

生態

午前中に博物館の仕事をして、午後に自分の研究にとりかかるのが理想の一日。博物館での主な仕事は、収蔵庫に眠っている資料のデータ目録を作り、分析すること。数年に1回企画展を担当する。論文を書くのとは勝手が違うので、開幕前数ヶ月はいつも死にそうなくらい忙しい。
日本史の研究は“史料の読み込み”が基本。昨年は1年かけて、江戸時代の蘭学者が書いた1冊の本を読み解いた。根気のいる作業だが、「生の研究史料を読んでいる時は不思議と眠くならない。逆に興奮で目が冴えてくる」というから、根っからの歴史学者だ。

「日本史」に興味をもったワケ

岩﨑先生の夢マンガ

特徴

人物像
根気強いとよく言われる。1日中史料を読んでいても飽きない。
最近忘れっぽい。子どもの大事な用事も忘れて、よく怒られるが、嫌なこともすぐ忘れるので、くよくよしなくて済んでいる。
学生時代
とにかく京都大学での2回目の学生生活は楽しかった。見るもの聞くものすべてが新鮮で、「近衛ロンド」(※京都大学人類学研究会の通称。月に一回会合が開かれた)に顔を出したりもした。同級生がみな若く、一緒にいるだけで刺激になった。7歳年下のご主人も当時の同級生。クラスコンパで偶然前に座ったのが馴れ初めだ。
もし京大の先生になっていなかったら
お弁当屋さん。OLをしていた頃、オフィス街で「うまくいけば当たるかな」「ひょっとすると私って実業家に向いてる?」などとノー天気に空想していた。

凡

自分を漢字一文字に例えると

「凡」。新聞を読むときは週刊誌の見だし広告を必ずチェックするなど、最近ますます“フツーのおばちゃん度”が上昇。研究面でも、たとえば「大坂城は誰が作った?」というテーマであれば、豊臣秀吉より名も無い「大工さん」が気になる。