昆虫からほ乳類まで保存的な遺伝子がオサムシの適応放散に関わる

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 曽田貞滋 理学研究科教授(現:名誉教授)と小沼順二 東邦大学准教授を中心とする研究グループは、ヒトの頭の形に関わる遺伝子と同じ遺伝子が、カタツムリ食のオサムシの1種、マイマイカブリの頭の形を決めていることを発見しました。この遺伝子の変異によって、マイマイカブリは、地域によって頭が細長い形と太短い形に分かれ、それぞれ違った方法でカタツムリを食べるように適応しています。この遺伝子は多くの動物が保有している保存性の高い遺伝子ですが、甲虫の形態の多様性に重要な役割を果たしている可能性があります。

 本研究成果は、2024年6月10日に、国際学術誌「Molecular Biology and Evolution」に掲載されました。

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カタツムリを食べる狭頭型アオマイマイカブリ(左)と巨頭型サドマイマイカブリ(右)
研究者情報
研究者名
曽田 貞滋
書誌情報

【DOI】
https://doi.org/10.1093/molbev/msae110

【書誌情報】
Junji Konuma, Tomochika Fujisawa, Tomoaki Nishiyama, Masahiro Kasahara, Tomoko F Shibata, Masafumi Nozawa, Shuji Shigenobu, Atsushi Toyoda, Mitsuyasu Hasebe, Teiji Sota (2024). Odd-Paired is Involved in Morphological Divergence of Snail-Feeding Beetles, Molecular Biology and Evolution, 41, 6, msae110.