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コンピュータは処理の高速化で進化します。しかし、霊長類の進化では、ヒトの脳処理が遅くなったことが、世界で初めて明らかになりました。
中村克樹 霊長類研究所教授、平田聡 野生動物研究センター教授、伊藤浩介 新潟大学准教授らの研究グループは、ヒトやチンパンジーを含む霊長類4種の脳波を計測し、大脳が音を処理する速さを比較しました。結果、音の始まりを大脳が分析したことを示すN1という脳応答のタイミングが、ヒトで最も遅かったことがわかりました。脳応答が遅いということは、じっくり時間をかけて音の分析をしているということです。言語や音楽のようなヒトに特有の高次脳機能は、脳処理が速くなるのではなく、遅くなることで進化した可能性を示唆しています。
本研究成果は、2022年1月20日に、国際学術誌「Scientific Reports」に掲載されました。
詳しい研究内容について
研究者情報
研究者名
中村 克樹
研究者名
平田 聡
書誌情報
【DOI】https://doi.org/10.1038/s41598-022-05053-w
【KURENAIアクセスURL】http://hdl.handle.net/2433/267709
Kosuke Itoh, Naho Konoike, Masafumi Nejime, Haruhiko Iwaoki, Hironaka Igarashi, Satoshi Hirata, Katsuki Nakamura (2022). Cerebral cortical processing time is elongated in human brain evolution. Scientific Reports, 12:1103.
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