山本洋紀 人間・環境学研究科助教、宮崎淳吾 京セラ株式会社先進技術研究所研究員、明治国際医療大学等の研究グループは、機能的磁気共鳴画像法(functional Magnetic Resonance Imaging:fMRI)を使って映像酔い前後での脳機能ネットワーク(脳の領域間の機能的な関連度合い)を調べたところ、回復している最中に増加する結合を発見しました。
映像酔いは、近年新型コロナウィルス感染症の拡大を受けて普及しているオンライン会議システムや仮想現実(Virtual Reality:VR)システムをはじめとする様々な高臨場感映像で問題となっています。本発見は、映像酔いからの回復を促進する方法など、より安全で快適な高臨場感映像を支える技術開発につながることが期待されるほか、未解明な点の多い映像酔いの脳メカニズムの理解を進める成果です。
本研究成果は、2021年1月14日に、国際学術誌「Experimental Brain Research」のオンライン版に掲載されました。
【DOI】 https://doi.org/10.1007/s00221-020-06002-7
【KURENAIアクセスURL】 http://hdl.handle.net/2433/262420
Jungo Miyazaki, Hiroki Yamamoto, Yoshikatsu Ichimura, Hiroyuki Yamashiro, Tomokazu Murase, Tetsuya Yamamoto, Masahiro Umeda & Toshihiro Higuchi (2021). Resting-state functional connectivity predicts recovery from visually induced motion sickness. Experimental Brain Research, 239, 903-921.