エマニュエル・マナロ 教育学研究科 教授は、楠見孝 同教授、綾部宏明 同博士課程学生、および東京大学、ケンブリッジ大学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校、同バークレー校などの研究者と共同で、児童生徒たちの深い学び、対話的な学び、そして批判的な思考を育むことのできる多様な教育方法を提唱しました。
マナロ教授らは、 現在の学校教育では、テストに役立つ知識の伝授に重きが置かれ、社会で生き抜くために必要なスキルや能力を身につけさせる指導は不十分であると考えました。そこで、こうした教育内容を改善するために、子どもたちがより深く学び、効果的にコミュニケーションを取り、批判的に思考できるように指導する教育方法をまとめました。さらに、現場の教員がこの教育方法を実践するために必要な知識やスキルを効果的に学ぶことができるように、トレーニング方法も提供しました。
本研究では、日本の研究者や学校によって開発された教育方法(スーパーサイエンスハイスクールにおける探究的学習の実践など)も詳しく紹介され、我が国で実践された教育改善手法を国際的に発信しています。現場の先生方が、本研究が提唱する教育方法を学び、実際の授業で活用することが期待されます。
本研究成果は、2019年9月12日に、「深い学び、対話的な学びと批判的思考:教室のための研究を土台とした方略」として出版されました。
詳しい研究内容について
書誌情報
【DOI】 https://doi.org/10.4324/9780429323058
Emmanuel Manalo (ed.) (2019). Deeper Learning, Dialogic Learning, and Critical Thinking: Research-based Strategies for the Classroom. Routledge.