公開講座 京大知の森(令和7年度春季)を開催しました

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 公開講座 京大知の森(令和7年度春季)を、2025年4月13日に、国際科学イノベーション棟 HORIBAシンポジウムホール にて開催しました。

 京大知の森は、京都大学の知を広く学内外の人々に向けて発信するため、2023(令和5)年秋から開催している公開講座です。研究者の手引きのもと、講演や討論を通して多様な研究分野をもつ本学の「知の森」に分け入り、研究の面白さや意義をお伝えすることを目的としています。

 第4回となる今回は、「地域研究の視点から読み解く『グローバルサウス』」をメインテーマとして、池亀彩 アジア・アフリカ地域研究研究科教授による「大国インドとどう付き合うか?」、松田素二 名誉教授・総合地球環境学研究所特任教授による「私たちは今、アフリカから何を学ぶのか」と題した2つの講演を実施しました。世界の多極化が進む中、「グローバルサウス」と呼ばれる地域からの新たな潮流が注目されていますが、そのダイナミズムの背景には、政治や経済に加え、歴史、文化、社会構造といった要素が複雑に関わっています。今回はこれらの地域の社会や価値観などについて、本学が長年深い関わりを持つアジアやアフリカ等のフィールドと地域研究者の視点から解説しました。

 池亀教授からは、人口世界一となり経済発展を遂げるインドについて、現代インド社会とカーストの関わりや、グローバル化の中の日印関係などについて紹介されました。また、講義後には著書のサイン販売会も実施し、人気を集めました。松田教授からは、我々の中に埋め込まれているアフリカ観とそれに対する現地の視点、暴力や紛争の歴史とアフリカで実践される問題解決のための知恵(パラヴァー)などを、個人の体験も交えつつ紹介されました。加えて、両講師による対談では、参加者からの質問も交え、各地域から見た他国や日本、経済成長と多文化共生、「援助・支援」と現地社会への介入の是非などのトピックについて、講師それぞれの専門的見地から活発な対話が行われました。

 当日は230名以上の参加があり、参加者からは、「海外情報を一般的な知識とは違った視点で教えていただき大変有意義だった」、「テーマ設定が斬新で興味深い」、「対談形式がすばらしく、現地からの生のトークに迫力を感じた」などの感想が多数寄せられました。

 また、国際科学イノベーション棟1階の交流スペース「linkhub@(リンクハブ)」にて本講座の同時中継を実施しました。「linkhub@」では、現在、両講師の著書の特別配架を期間限定で実施していますので、ぜひご覧ください。

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講演する池亀教授
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講演する松田教授
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対談、質疑応答の様子
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会場の様子

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本講演内容は後日「KyotoU Channel」にて配信します(2025年5月以降予定)。申し込み不要でどなたでもご覧いただけます。
KyotoU Channel

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