化学研究所は、宇治キャンパスの共同研究棟大セミナー室において、第119回研究発表会を開催しました。
冒頭、辻井敬亘 同研究所長より、「この研究発表会は長い歴史を持つなか、現在は、化研のアクティビティを発信する場としてますますその重要性を増しています。先般行われた外部評価委員会でも、若手研究者の活発な研究活動を高く評価いただきました。若手の方々には是非、本発表会を通じて一層研究を発展させてもらいたい」と挨拶がありました。
午前の部では、河野健一 同研究所助教による「構造活性相関研究に基づく膜曲率認識ペプチドの開発」、治田充貴 同研究所准教授による「電子顕微鏡による高空間分解能元素・電子状態解析」の講演が行われた後、京大化研奨励賞・京大化研学生研究賞の授与式ならびに受賞者3名による講演が行われました。また同棟ライトコートでは60件のポスター発表が開催されました。いずれのセッションも活発な質疑応答が行われ、熱のこもった発表会となりました。
午後の部では、「化研らしい融合的・開拓的研究」に採択された、異分野間の共同研究をすすめる若手研究者4名による成果報告の後、佐藤慎一 同研究所准教授による「RNAツールを利用した生体高分子の生細胞内動態観察」、Richard Murdey 同研究所助教による「屋内光下でのペロブスカイト太陽電池の特性評価」、竹中幹人 同研究所教授による「ガラス状物質における延伸誘起密度揺らぎ」と題した講演が行われました。
本研究発表会は、一般、関連研究機関、所内から延べ130名を超える参加者を得て、最先端の多彩な研究成果のわかりやすい発表と活発な討論により盛況のうちに終了しました。終了後には宇治生協会館にて懇親会が行われ、同研究所所属の教職員・大学院生ら多数が参加しました。