米国カリフォルニア州で第2回UC San Diego-京都大学共同シンポジウムを開催しました。(2016年3月14日~16日)

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アメリカ・カリフォルニア州ラ・ホヤ、サンディエゴの北隣に位置する、カリフォルニア大学サンディエゴ校(以下UC San Diegoと表記)にて、第2回UC San Diego-京都大学共同シンポジウム(第23回京都大学国際シンポジウム)を開催しました。

1日目の全体セッションは、Sandra A. Brown UC San Diego副学長、Pradeep K. Khosla 同学長、湊長博 理事・副学長、稲葉カヨ 理事・副学長の挨拶で始まりました。次に2日目に開催される三つの分科会セッション「がんと創薬Cancer & Drug Development」、「幹細胞の生物学的意義と臨床適用Stem Cells in Biological Discovery and Clinical Application」、「先進エネルギー研究Advanced Energy Research」の各々について、UC San Diegoと京都大学の双方が概要紹介を行い、また各分野の研究施設や代表的な研究結果を紹介しました。続いて、ノーベル賞受賞者であるRoger Y. Tsien UC San Diego教授と山中伸弥 iPS細胞研究所長が基調講演を行いました。会場は300余名の人々で満員となり、分子イメージングとiPS細胞研究で世界を牽引する研究とその応用に対する研究者・学生・患者を含む参加者の関心の高さがうかがえました。夕刻には、歓迎レセプションを開き、弦楽四重奏をバックに、本学の若手研究者8名を含む両校研究者間で意見交換と親睦が深められました。

2日目は、3つの分科会に分かれて研究発表が行なわれました。がんと創薬セッションでは、Tsien教授による最新の分子イメージング研究の講演に続いて、腫瘍内微小環境、炎症反応、免疫療法、腎臓の分子生物学などについて共同研究を含む研究成果の発表がありました。幹細胞セッションでは、山中教授のiPS細胞研究の最前線の紹介講演に続いて、試験管内疾患モデル、遺伝病研究と治療、細胞・組織の分化と行動、細胞製剤治療における iPS細胞を含む幹細胞の利用について多くの先端的な研究を紹介しました。先進エネルギーセッションでは、太陽エネルギーとエネルギー材料、エネルギー貯蔵、超高速現象、核融合研究、再生可能エネルギーの現状と将来、などについて活発な研究発表と意見交換が行なわれました。

3日目には、サンフォード再生医療コンソーシアム(Sanford Consortium for Regenerative Medicine)とUC San Diego内の電力スマートグリッドおよび先進エネルギー分野研究室への見学ツアーが行われるとともに、個々の研究者間でも、いくつかの共同セミナーや共同研究に関する協議の場が設けられました。

2014年2月のMOU(大学間学術交流協定)の締結、2015年3月の京都における第1回共同シンポジウムの開催、そして今回の第2回共同シンポジウムを契機として、両校間ではいくつかの新しい研究および教育連携が開始されており、両校が掲げる社会への貢献が今後さらに進展することが期待されています。

Tsien教授の基調講演

山中所長の基調講演

左から、稲葉理事・副学長、湊理事・副学長、山中所長、Tsien教授、Khosla学長、Brown副学長、Suresh Subramani UC San Diego副学長

UC San DiegoのBeyster Auditorium

満席の聴衆

両校の参加者

関連リンク

Kyoto University: Global Engagement「第2回UC San Diego-京都大学 Joint Symposium」