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稲葉カヨ 理事・副学長が武田医学賞を受賞しました。
同賞は、医学会で顕著な業績をあげ、医学および医療に優れた貢献を果たした学者・研究者に武田科学振興財団から贈呈されるもので、今回で59回目となります。
稲葉理事・副学長の受賞テーマは「免疫応答の始動と制御における樹状細胞機能の解析」で、以下の点を明らかにしました。
- 白血球細胞の一種で、末梢組織を始め体内に広く分布する樹状細胞は、外部から侵入したウイルスや細菌を認識して最寄りのリンパ節に移動して、特異的な免疫応答を担うT細胞を活性化して、B細胞に抗体を産生させる抗原提示細胞として働くこと
- 定常状態においては、それぞれの組織の自己成分に対する免疫寛容を誘導していること
- 樹状細胞に抗原を取り込ませて生体に投与すると、特異的な免疫応答を誘導できること
- 試験管内における骨髄前駆細胞からの樹状細胞分化誘導系を確立
なお、樹状細胞による免疫応答の誘導については、改訂された高等学校教科書「生物」や「生物基礎」にも取り上げられています。
贈呈式は2015年11月12日に東京ホテルオークラにて執りおこなわれる予定です。
関連リンク
- 武田科学振興財団ホームページ
http://www.takeda-sci.or.jp/ - 稲葉カヨ 理事・副学長略歴等
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/about/organization/executive/staffs/26/inaba/index.html