稲葉 カヨ(いなば かよ)
男女共同参画・国際・広報担当
メッセージ
平成26年10月1日付で、男女共同参画・国際・広報担当として理事・副学長に就任しました。これまで理学研究科と生命科学研究科において長きにわたって研究と教育に携わってきました。またその間、人権やハラスメント等の問題に加えて、女性研究者支援センター長(平成26年4月の改組により男女共同参画推進センター)、理事補(総務担当)、副学長(男女共同参画担当)として数年間にわたり学内の女性教職員の就労環境の改善と整備にも取り組んで参りました。これらの経験をもとにさらなる本学の発展のために、本学構成員の皆様からの声に耳を傾け、また皆様のお力添えをいただきつつ、これまで以上に力を尽くすつもりです。
男女共同参画推進センターでは平成18(2006)年に設置された女性研究者支援センターの事業を精査しつつ受け継ぎ、発展させてきましたが、本年9月に竣工した総合生存学館の合宿型研修施設「船哲房」の1階で再スタートしました。事務体勢も整い、さらに支援の充実を図りたいと考えています。しかし、男女共同参画の視点からは幾つかの問題を抱えていることも事実で、これらの解決が喫緊の課題となっています。構成員の意識の醸成と理解を得ながら、着実に進めていくことが私の継続した使命であると考えています。
国際関連事業については各学部・研究科等で積極的に推し進められているところですが、さらに平成25(2013)年に策定された国際戦略(2X by 2020)の実現に向けて効率的かつ効果的に展開できるよう努めなければなりません。また、スーパーグローバル大学創成支援(SGU)事業の採択を受けた国際教育・研究交流における複数学位制度の確立などミッションの達成も重要となっています。京都大学の優れた知財を世界にアピールし、互いにメリットとなる国際交流の締結推進も必要であり、教育・研究・学生担当の各理事と連携しつつ進めていきたいと思います。
京都大学の教育・研究の内容と成果および本学の現状を迅速かつ正確に世の中に発信することが広報の担うべき役割です。日本国内だけではなく、世界に多くの情報を分かりやすく発信することが本学への理解の深化に加えて、国際交流の推進においても重要であることは間違いありません。そのため、各種広報誌だけでなく英語をはじめとした多言語によるホームページのさらなる充実を図りたいと考えています。
制度的・財政的に厳しさの増す状況下ではありますが、本学構成員の理解と合意の上で自律的な大学改革へと繋ぐのが、「自由の学風」という基本理念の中で自己を律しつつ教育・研究に携わってきた私たち京都大学人の誇りであり、あるべき姿だと思います。山極壽一総長のリーダーシップのもと、京都大学の一層の発展のために尽力する覚悟ですので、皆様のご御協力、ご指導、ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。