延世大学校の校舎前
「平成25年度 大学間学生交流協定による短期留学プログラム(通称:東アジア超短期留学プログラム)」の第6弾として、韓国・延世大学校スプリングスクールを開催しました。このスプリングスクールは、本学の協定校である延世大学校の協力の下、韓国語講座、文化体験、学生交流を重視した3週間のプログラムを開発し、実現したものです。今回は、延世大学校の理解と支援により全員学費免除、寮費免除の下で行われました。多数の応募者の中から選抜された15名の学生が参加しました。
韓国語の授業では、韓国有数の語学学習機関である延世大学校韓国語学堂において、参加者のレベルに応じたクラスに入り、世界各地からの留学生とともに学びました。京大生は各クラスに一人ずつ配置され、自立的、能動的な参加態度が求められる中、それぞれが熱心に取り組み、成果をあげました。また、ソウルの市街ツアー、韓国料理、テコンドー、サムルノリなど、豊富な文化体験活動が提供されました。
さらに、延世大学生の参加を得て、プレゼンテーションと討論を軸とした日本紹介・学生交流セミナーを行いました。延世大学校教員(Professor Helen Lee, Underwood International College)の司会の下、活発な議論が行われ、セミナー終了後も日韓の学生たちの話は尽きませんでした。京大生は渡航前から、本学在籍中の留学生の助けを借りながら、時間をかけて韓国語によるプレゼンテーションを準備し、当日は全員が韓国語での発表をやり遂げました。
参加学生たちは、延世大学生、韓国語を学ぶ世界の留学生、延世大学校の教員や職員の方々、そして韓国の様々な場所で多くの人々と出会い、交流を深めました。今回得た経験を各参加者が今後に生かし、発展させることが期待されます。
参加学生の報告
延世大学校スプリングスクール班長
農学部 3年 藤井温子
今回の派遣について、延世大学校での授業や活動と、それ以外の経験に分けて報告させていただきます。
延世大学校語学堂での授業は韓国語学習の大きな助けになりました。ほぼ毎日韓国語の環境に身を置くことができたこと、韓国語教育の専門家の先生からしっかり学ぶことが出来たことが非常に役に立ちました。また、ペアワークも多かったため、他国から来た韓国語学習者とのコミュニケーションを通して、韓国だけでなく他の国の事情についても少し知ることができたと思います。また、授業の他にも韓国料理体験、テコンドー体験等の学校行事も多く準備していただき、非常に充実した毎日を送ることが出来ました。
学校での活動以外に、滞在中に色々な場所を巡るが出来ました。観光や買い物などももちろん楽しむことができましたが、特に印象に残っているのは軍事境界線付近の共同警備区域(JSA)と西大門刑務所歴史館です。
JSAでは、軍事境界線を見ることで韓国と北朝鮮は本当にまだ休戦状態であることを認識することができました。軍事境界線を隔てて向かい合う板門店の緊張感や、若者が軍人として働く姿が大変強く印象に残りました。西大門刑務所歴史館では、日本帝国主義時代の独立運動家たちが収容された施設を見ることができました。展示や説明、そして訪れる人々を見ながら日本と韓国での歴史認識および歴史教育の違いについてもっと知りたいと感じました。
このように、韓国語の勉強はもちろん、他にも日頃なかなかできない経験をすることができて大変貴重な3週間であったと感じています。この経験を活かして、これからも韓国語の学習や異文化の理解に取り組みたいと思いました。
韓国の伝統音楽「サムルノリ」体験 | 日本紹介セミナーにて現地学生とのディスカッション |
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※「大学間学生交流協定による短期留学プログラム(通称:東アジア短期留学プログラム)」について
本学では、本学学生が各国の大学生との交流を深め、国際性を涵養し、外国語運用能力を向上させる機会として、「大学間学生交流協定による短期留学プログラム」を、年間7プログラム実施しています。本プログラムは、本学と派遣先大学との大学間学生交流協定に基づき、原則として学費免除で行われ、派遣された本学学生は、交換留学生と同等の身分で受け入れられます。平成25年度は、「大学の世界展開力強化事業-ASEAN諸国等との大学間交流形成支援-「開かれたASEAN+6」による日本再発見-SENDを核とした国際連携人材育成」、海外留学支援制度(短期派遣)(重点政策枠)JASSO奨学金および「京都大学若手人材海外派遣事業 ジョン万プログラム」の支援を受けて行われています。