医学部附属病院「積貞棟」竣工記念式典 挨拶 (2010年5月18日)

第25代総長 松本紘

松本総長 初夏の風もさわやかな頃となりました。
  本日、京都大学医学部附属病院「積貞棟」竣工記念式典の開催にあたり、株式会社任天堂相談役の山内溥様をはじめ、ご来賓並びに関係各位には、ご多用中のところご臨席を賜り誠にありがとうございます。

 さて、先程テープカットを行いました「積貞棟」は、築40年の南病棟をご覧になられた任天堂相談役の山内溥様が、最新の施設で最高の医療を提供してほしいとの思いから、多大なる私財をご寄附していただき、建設されたものであります。
  山内様のご厚意に対し、京都大学を代表して心からお礼申し上げます。

 医学部附属病院は医療人養成のための教育機関、新しい医療技術の研究・開発を行う研究機関、高度医療を提供する中核的医療機関としての役割を担っており、病院運営及び施設設備の充実は不可欠なものであります。

 このたび、医学部附属病院に「がん診療」を中心とした高度医療の中核として機能することになります「積貞棟」が竣工したことは、ハード面の充実が図られたものであり、医学部附属病院にとりましては、今後ソフト面、つまり、運営の充実を図っていかなければなりません。

 日本の最前線の医療を行っている本学の医学部附属病院においては、「がん治療」に関する集学的な診療体制を「積貞棟」を中心として構築していくと聞いております。これまで、「がんセンター」の設立、がん診療連携拠点病院への指定など、様々な取組を行ってきたところでありますが、一層の充実に向けて、病院教職員は一丸となって努力されることをお願いいたします。

 終わりになりますが、「積貞棟」の開院を機に、今後、医学部附属病院が教育・研究・診療の場として広く社会に貢献していくことを期待するとともに、本日ご出席の皆様のますますのご健勝とご活躍を祈念しまして、私のご挨拶といたします。

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