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今回の京都大学未来フォーラムは、文学研究科出身で哲学者の岸見一郎氏を講師に迎え、百周年時計台記念館において開催しました。
「どうすれば幸福になれるか」と題した講演で岸見氏は、始めに京都大学在学時のエピソードに触れ、「病に倒れた母の看病を通して、人間にとっての幸福について考えるようになった」ことが、哲学者の道に進むきっかけになったと述べました。次に哲学者の三木清氏の抹殺された動機論について説明を行った後、本題である「どうすれば幸福になれるか」について具体的に説明を行いました。岸見氏は幸福になるためには、第一に人からどう思われるか気にしない、第二にありのままの自分を受け入れる、第三に今ここを生きる、と大きく三つの側面に分け、その詳細について解説を行いました。最後には「人はただ生きることに価値がある」とし、講演を締めくくりました。
参加者からは、「自分の価値がよくわからなくなっていたけど、存在が価値というお話が心にしみました」、「人生はマラソンではなくダンスのようなもの。人生に計画を立てることはあまり意味がないというお話に気が楽になり、人生にぼんやりした明かりを感じた」、「今すぐに価値観は変わらないけれども、「存在しているだけでも誰かに貢献している」と思えることを願いながら、日々幸せに生きたい」などの感想が寄せられ、盛況のうちに終了しました。