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連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ33は、「京都大学の女性リーダーたち」をテーマに「京都アカデミアフォーラム」in丸の内で開催しました。
シリーズ33の第1回は、「師弟関係という文化」と題し、稲垣恭子 教育学研究科長が講演を行いました。
稲垣研究科長は、まず来場者へ「人生のなかで「師」と呼べるひとは居ますか?」と問いかけ、「師」について様々な形がある事を説明しました。その中でも、「学校の先生」と「人生の師」を例に挙げ、研究成果をもとに、時が経つにつれ徐々に生徒と学校の先生との「師」の関係が薄れていることを説明しました。その背景には、1970年代後半、就学率が伸びると共に「先生」から「教員」に呼び名が変わったことに一因があると述べました。次に、芸能や役者、学者の世界における師弟関係を説明し、師と弟子の関係のメカニズムについて図やグラフを用いて解説しました。
最後は時代の変化によって「師弟関係」も変化し、「師」については様々な形があるが、どのような形でも「師」への憧れは無くならないとまとめ、講演を終えました。
来場者からは「師弟関係を多方面から実証的に論証され、新鮮な内容でした」、「学校だけでなく、企業の人事、人材育成にも応用できる内容でした」などの感想が寄せられました。講演後は、参加者による積極的な質疑応答が繰り広げられ、盛況のうちに終了しました。
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