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連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ32は、「再生医療 -現状と展望-」をテーマに「京都アカデミアフォーラム」in丸の内で開催しました。
シリーズ32の第1回は、「幹細胞の制御 -再生医療の産業化へ向けて-」と題し、長谷川光一 高等研究院 物質-細胞統合システム拠点(iCeMs=アイセムス)特定拠点講師が講演を行いました。
長谷川特定拠点講師は、まず「細胞」、「遺伝子」、「物質」それぞれを用いた再生医療の違いについて説明し、効果が期待される疾患を挙げました。そして、他の種類の細胞になることができる「ヒト多能性幹細胞」について、受精卵から作られる「ES細胞」と、人の皮膚などの細胞へ作成遺伝子を導入することで作られる「iPS細胞」の説明を行い、これらの登場により再生医療の展望が大きく開かれたことを解説しました。しかし、いまだES/iPS細胞を用いた再生医療は多くが臨床研究段階であり、実用化には時間がかかることが触れられ、再生医療を今後広く利用するためには、コストの削減や免疫拒絶反応回避などの技術革新が必要である旨の説明がありました。
来場者からは「基礎がとてもわかりやすかった。普段当たり前に使われている言葉の中身が分かってよかった」、「ポリマーの開発を通して、各成分がどのように作用しているのか理解が進み、そのプロセスを興味深く聞いていた。経済効果による細胞培養の普及が進めばと思う」などの感想が寄せられました。
講演後は、参加者による積極的な質疑応答が繰り広げられ、盛況のうちに終了しました。
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