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今回の京都大学未来フォーラムは、文学部卒業生である 森下伸也 関西大学人間健康学部教授を迎え、百周年時計台記念館において開催しました。
「笑いの花咲く国へ」と題した講演の中で森下 教授 は、柳田国男の「笑の本願」を引用しながら、「日本人はよく笑う民族」であるとして、各時代の多数の笑顔の聖像や地方に残る笑いの祭り、また宗教が笑いへと変遷していった事例を紹介し、日本の宗教と笑いとの関わりについて説明しました。そして、江戸時代から明治以降の近代化により日本人が失った江戸時代以前の陽気さを取り戻すこと、「ストレス社会」から「脱力系社会」に立ち戻ることこそ、現代日本の多くの問題を解決する手掛かりになるのではないかと述べました。
参加者からは、「日本の歴史の中で「笑い」が大切にされているとは初めて知りました。「笑い」を取り入れた様々な神事が非常に面白かったです」、「笑いというものが幸福と強くつながりをもつものとして受容されているのだということがよく理解できた」、「笑いと宗教、文化が融合していることに深い感銘を受けました。またそれを笑いながら聴けてとても良かったです」などの感想が寄せられました。