「東京で学ぶ 京大の知」シリーズ29「未来につながる情報化社会-展望と課題-」第4回を開催しました。(2018年12月11日)

公開日

連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ29は、「未来につながる情報化社会-展望と課題-」をテーマに「京都アカデミアフォーラム」in丸の内で開催しました。

シリーズ29の第4回は、「プラットフォームの経済学-なぜ独り勝ちが起きるのか?GoogleとUberのビジネスの秘密を考える-」と題し、依田高典 経済学研究科教授が講演を行いました。

依田教授は、現在インターネットの世界を支配するFacebook、Apple、Microsoft、Google、Amazonのプラットフォーマー5強が、ネットワーク効果を上手く活用し、世界市場シェアをどのように獲得していったか、各社の無料サービス内容に対して人間の行動学的観念を交えて説明しました。このような世界規模の5強に対して、日本企業がビジネス展開で逆転することは困難であるが、きめ細かなおもてなしサービス展開を主軸に、ユーザーの視点に立って長寿健康、省エネ節電等生活者に寄り添った行動アドバイスを提案するニッチ分野で、日本企業は強みを活かすことができると解説しました。そして、日本政府もこのようなパブリック・パーソナル・データを国外の企業に拡散しないような体制をつくり、消費者の同意の下で、情報を共有する仕組みを形成することが重要であると話しました。

来場者からは、「プラットフォーマーが勝つ仕組みが良く分かった」、「“なぜ独り勝ちが起こるのか”という理論が理解できました。Googleのビジネスモデルに驚かされました」などの感想が寄せられ、「プラットフォームの経済学」に触れる機会となりました。

講演する依田教授

会場の様子