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連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ23は、「人工知能と人間社会」をテーマに東京オフィスで開催しました。
シリーズ23の第2回は、「話がわかるコンピュータ -音声認識と会話ロボットの最前線-」と題し、河原達也 情報学研究科教授が講演を行いました。
河原教授は、まず、現在の音声認識・対話技術についてカーナビゲーションシステム、会話ロボット、スマートフォンの音声操作、音声検索、音声対話、音声翻訳、音声合成等を例に挙げて、技術開発の歴史に触れながら話しました。また、音声認識の説明では衆議院審議の実際の会話と音声認識技術を利用した会議録について、国会審議のビデオを再生しながら解説しました。会話から音声を認識して瞬時に文書化する技術を利用した会議録の正答率(約90%以上)に参加者から賞賛の声が上がりました。しかし、現状の音声対話技術では、相槌等を含んだ人間同士の自然な話し言葉を認識することは困難であり、人間の喜怒哀楽を理解できるような音声対話技術の開発が今後必要になってくると説明しました。