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連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ23は、「人工知能と人間社会」をテーマに東京オフィスで開催しました。
シリーズ23の第1回は、「人工知能さん、あなたは一体誰?」と題し、西田豊明 情報学研究科教授が講演を行いました。
西田教授は、まず、スマートフォンのアプリ、産業用ロボット等を例に挙げて、人工知能が社会に広がり始めた歴史や主要原理を説明しました。具体的には、人工知能研究を黎明期、確立期、繁栄期等に区分し、1980年頃より「機械学習」、「データマイニング」、「深層学習」、「会話システム」、「ロボット研究」等が本格化したことが人工知能開発に拍車を掛け、1990年代後半から増加した「行動管理・意思決定」、「言語(読み書き)」、「発見的探索(先読み)」、「機械学習とマイニング(パターン発見)」、「感情」の研究によって知覚を備えた人工知能開発が推進されたと、その時代毎の研究内容に触れながら解説しました。一方で、人工知能はまだまだ進化途上であると説明し、今後人間社会と人工知能の融合した社会を形成するには、従来の知識や原理だけでなく変貌する社会状況に照らして政府等の公的機関の協力の下、研究・開発する必要があると語りました。