細胞膜の中ではたらく特殊なタンパク質分解酵素の構造を解明~細菌感染症の新たな治療法の開発へ期待~

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 秋山芳展 医生物学研究所教授、檜作洋平 同助教、禾晃和 横浜市立大学准教授のグループは、東京大学、理化学研究所、大阪大学、筑波大学、東北大学との共同研究で、細胞膜の中ではたらく特殊なタンパク質分解酵素RsePと阻害剤の複合体構造を明らかにしました。

 今回の研究により、RsePが基質となるタンパク質を切断する仕組みの理解が深まっただけでなく、RsePが基質を取り込むためのゲートを持つ可能性が示されました。今後、立体構造に基づいてこのゲートの働きを詳しく調べていくことで、RsePを特異的に阻害することが可能になり、細菌感染症などの新たな治療法の開発にもつながることが期待されます。

 本研究成果は、2022年8月25日に、「Science Advances」に掲載されました。

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図:大腸菌由来RsePと海洋性細菌由来のホモログタンパク質(KkRseP)のX線結晶構造解析から推定される基質の取り込みと切断のモデル。
研究者情報
書誌情報

【DOI】
https://doi.org/10.1126/sciadv.abp9011

【KURENAIアクセスURL】
http://hdl.handle.net/2433/276047

【書誌情報】
Yuki Imaizumi, Kazunori Takanuki, Takuya Miyake, Mizuki Takemoto, Kunio Hirata, Mika Hirose, Rika Oi, Tatsuya Kobayashi, Kenichi Miyoshi, Rie Aruga, Tatsuhiko Yokoyama, Shizuka Katagiri, Hiroaki Matsuura, Kenji Iwasaki, Takayuki Kato, Mika K. Kaneko, Yukinari Kato, Michiko Tajiri, Satoko Akashi, Osamu Nureki, Yohei Hizukuri, Yoshinori Akiyama, Terukazu Nogi (2022). Mechanistic insights into intramembrane proteolysis by E. coli site-2 protease homolog RseP. Science Advances, 8(34):eabp9011.

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