小胞体における構造異常糖タンパク質分解メカニズムの解明 -糖鎖の分解シグナルはどのように露出するか-

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 Ginto George 理学研究科研究員、岡田徹也 同助教、森和俊 同教授、蜷川暁 同特定助教(現・神戸大学助教)、矢木宏和 名古屋市立大学准教授、加藤晃一 自然科学研究機構生命創成探究センター教授、橋井則貴 国立医薬品食品衛生研究所室長、石井明子 同部長、真木勇太 大阪大学助教、梶原康宏 同教授、古川潤一 北海道大学准教授らの研究グループは、小胞体における糖鎖のマンノース切除酵素を精製してその活性を同定することに成功しました。

 この成果は、小胞体の構造異常糖タンパク質を分解する小胞体関連分解の深い理解につながります。小胞体関連分解は、アルツハイマー病などの60以上ものヒト疾患と関わるため、本研究成果は、それらの新規治療戦略や予防法の提案の礎となります。

 本研究成果は、2021年10月26日に、国際学術誌「eLife」に掲載されました。

小胞体におけるN型糖鎖のマンノース切除経路

研究者情報
書誌情報

【DOI】https://doi.org/10.7554/eLife.70357

【KURENAIアクセスURL】http://hdl.handle.net/2433/265856

Ginto George, Satoshi Ninagawa, Hirokazu Yagi, Jun-ichi Furukawa, Noritaka Hashii, Akiko Ishii-Watabe, Ying Deng, Kazutoshi Matsushita, Tokiro Ishikawa, Yugoviandi P Mamahit, Yuta Maki, Yasuhiro Kajihara, Koichi Kato, Tetsuya Okada, Kazutoshi Mori (2021). Purified EDEM3 or EDEM1 alone produces determinant oligosaccharide structures from M8B in mammalian glycoprotein ERAD. eLife, 10:e70357.