大内誠 工学研究科教授、亀谷優樹 同博士課程学生らの研究グループは、環化重合後の変換によって主構造が1種類の繰り返し単位(アクリルアミド)になるようにモノマーを設計し、交互配列の制御されたポリアクリルアミドの合成に成功しました。
また、重合後の溶液にアミン化合物を添加するだけで、アミノリシス反応によってスペーサー変換が可能であり、10種類の交互共重合体の合成に成功しました。
さらに、フランソワ・トゥーニヤック パリ市立工業物理化学学校(ESPCI Paris) CNRS研究員と共同で、長鎖アルキル基を導入すると、交互共重合体が液晶性を示すことを明らかにしました。同じ組成のランダム共重合体は液晶性を示さなかったことから、配列制御によって新しい特性を発現することが分かりました。他に配列特異的な温度応答性挙動も見いだしました。
本研究成果は、2020年1月14日に、国際学術誌「Angewandte Chemie」のオンライン版に掲載されました。
図:本研究の概要図
詳しい研究内容について
書誌情報
【DOI】 https://doi.org/10.1002/anie.201915075
【KURENAIアクセスURL】 http://hdl.handle.net/2433/250495
Makoto Ouchi, Yuki Kametani, Mitsuo Sawamoto, Francois Genès Tournilhac (2020). Unprecedented Sequence Control and Sequence-Driven Properties in A Series of AB-Alternating Copolymers Consisting Solely of Acrylamide Units. Angewandte Chemie International Edition, 59(13), 5193-5201.