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矢野修一 農学研究科助教と福勢かおる 農学部生(現・埼玉県農業技術研究センター研究員)は、体長が0.5ミリの捕食者がダニの卵を攻撃する動きを真似て筆先で卵に触れ続けると孵化が止まり、触れるのを止めると孵化が再開することを発見しました。
本結果は、触られることで捕食者に狙われていることを知った卵が孵化を遅らせ、捕食者が去るのを待って孵化できることを示します。捕食リスクに応じて卵が孵化のタイミングを変える例は節足動物では初めてですが、同様の駆け引きは頑丈な卵を個別に産む陸上動物で広くみられる可能性があります。
本研究成果は、2019年9月16日に、国際学術誌「Scientific Reports」のオンライン版に掲載されました。
詳しい研究内容について
書誌情報
【DOI】 https://doi.org/10.1038/s41598-019-50007-4
【KURENAIアクセスURL】 http://hdl.handle.net/2433/244142
Kaoru Fukuse & Shuichi Yano (2019). Delayed mite hatching in response to mechanical stimuli simulating egg predation attempts. Scientific Reports, 9:13395.
- 朝日新聞(9月30日夕刊 8面)、京都新聞(9月26日夕刊 1面)および読売新聞(9月24日夕刊 10面)に掲載されました。