京大ウィークス2024として全国各地29施設が公開イベントを行いました

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 京都大学では、北は北海道から南は九州まで、全国各地に数多くの教育研究施設を展開しています。これらの隔地施設は、本学の多様でユニークな教育研究活動の拠点として重要な役割を果たすとともに、施設公開などを通じて、それぞれの地域社会における「京都大学の窓」として親しまれています。

 これらの隔地施設の活動をより一層知ってもらうため、一定期間に集中して公開イベントを行う「京大ウィークス」を2011年度から毎年開催しています。

 2024年度も「京大ウィークス2024」として、2024年6月7日~11月9日の間、全国29施設で公開イベントを開催しました。今回から新たに参加した施設もあり、普段はなかなか訪れることができない場所で、幅広い世代の参加者の方々に対し本学の多様な教育や研究活動を紹介し、また研究者と対話できる機会となりました。

「京大ウィークス2024」各施設の公開イベント

北海道 北海道研究林 自然観察会「秋の森の生態系」
岐阜県 飛騨天文台 特別公開
飛騨天文台 自然再発見ツアー
愛知県 ヒト行動進化研究センター 2024年度京都大学犬山キャンパス一般公開
滋賀県 信楽MU観測所 信楽MUレーダー見学ツアー2024
流域圏総合環境質研究センタ- 施設見学会
生態学研究センター 一般公開「ミジンコはすごい!色んな仲間:尖って伸びる:水を綺麗に:遠い過去から蘇る」、「葉を巻く虫の巧みなワザと植物との関わり」
京都府 栽培植物起原学分野研究室 特別公開「圃場見学&ミニレクチャー」
北白川試験地 夏の自然観察会
宇治川オープンラボラトリー 公開ラボ「災害を起こす自然現象を体験する」
宇治キャンパス 京都大学宇治キャンパス公開2024
芦生研究林 一般公開自然観察会
附属農場 京大農場オープンファーム2024
上賀茂試験地 秋の自然観察会
舞鶴水産実験所 教育研究船「緑洋丸」による舞鶴湾の生物採集およびスライドショー上映
花山天文台 特別公開
大阪府 iPS細胞研究所(CiRA) 一般の方対象シンポジウム「すごいぞiPS細胞!~脳・肺・RNAの研究者は語りたい~」
※外部会場(大阪市内)で開催
複合原子力科学研究所 アトムサイエンスフェア講演会2024
複合原子力科学研究所 アトムサイエンスフェア実験教室2024プラス
阿武山観測所 「特別公開」地震・防災研究の最前線
和歌山県 瀬戸臨海実験所 公開ラボ・施設見学「白浜の海の自然と発見」
和歌山研究林 ミニ公開講座
潮岬風力実験所 大気観測の実体験
岡山県 岡山天文台 特別公開
徳島県 徳島地すべり観測所 「四国を襲った大地震を学ぶジオツアー」
山口県 徳山試験地 周南市・京都大学フィールド科学教育研究センター連携公開講座
熊本県 火山研究センター 京都大学火山研究センター 一般見学会&文化財見学会
大分県 地球熱学研究施設 施設公開・講演会・ライトアップ
宮崎県 宮崎観測所 施設一般公開・ミニ講座
幸島観察所 幸島野生ニホンザルの観察会
鹿児島県 桜島火山観測所 桜島火山観測施設探検ツアー

北海道研究林 自然観察会「秋の森の生態系」(10月5日(土曜日))

 北海道研究林では、「自然観察会「秋の森の生態系」」を開催しました。

 白糠区にて午前中は河畔林観察コース、午後は針広混交林コースを歩き、自然観察や本学で行われている研究・調査の説明を行いました。河畔林観察コースではシマリスを見ることができ、北海道の自然を観察することが出来ました。午後の針広混交林コースでは、教職員が長期モニタリングの重要性やそれぞれの調査道具について説明し、参加者は熱心に質問をしていました。

 参加者からは、「カツラを始め素晴らしい樹木をたくさん見れた。皆さんの活動を知ることが出来た」、「先生がとても丁寧に説明してくださり興味深く学びを深めることができました」などの感想が寄せられました。

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針広混交林の説明
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オオフクロタケを観察

飛騨天文台 特別公開 (8月24日(土曜日))、自然再発見ツアー(10月12日(土曜日)~10月14日(月曜日・祝日))

 飛騨天文台では、「特別公開」と「自然再発見ツアー」を開催しました。

 「特別公開」は、昼と夜の部の二部制で、ドームレス太陽望遠鏡や太陽磁場活動望遠鏡の観測室、65cm屈折望遠鏡ドーム等を巡り、太陽の拡大画像や太陽分光器によるスペクトル、太陽爆発現象のデータや東洋一大きな屈折望遠鏡を通して観た天体のほか、飛騨天文台の概要や歴史、京大・理・附属天文台の研究内容を紹介しました。参加者からは、「理系を選べば良かったと後悔するほど興味深い内容だった」、「通信に影響する太陽活動の観測を今後も精力的に行なってほしい」などの感想がありました。

 「自然再発見ツアー」は、自然や科学からは疎遠な生活を過ごしがちな社会人を対象に、街明りの無い星空や自然に囲まれた飛騨天文台を訪れ、宇宙や自然の偉大さ、面白さを科学的な視点から再発見することを目的とした企画です。初日は飛騨天文台で月面や土星の観望を行いました。2日目はドームレス太陽望遠鏡や太陽磁場活動望遠鏡を用い、太陽黒点やプロミネンスの観察、太陽光を虹色に分解したスペクトルなどを観察し、太陽や天体のガスの成分や運動の調べ方、太陽と地球との関係、太陽系の歴史などについて考察しました。2日目から3日目にかけては北アルプスを訪れ、高山植物や化石・地層・岩石の様子を観察し、飛騨地方の地質鉱物学的・生物学的特徴や歴史を学びました。参加者からは、「天体をテレビや図鑑ではなく自分の目で見ることができとても感動した」、「京大の太陽観測機器の先端性・専門性に感心した」などの感想が寄せられました。

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虹色の太陽光スペクトル観察
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東アジア最大の屈折望遠鏡による月面観察

ヒト行動進化研究センター 2024年度京都大学犬山キャンパス一般公開(10月26日(土曜日))

 犬山キャンパスでは、「2024年度京都大学犬山キャンパス一般公開」を開催しました。

 今年は10代から80代までの幅広い年齢層から現地51名とオンライン10名が参加し、犬山キャンパス周辺だけでなく、関東や近畿地方など遠方からもたくさんの人が訪れました。当日は「霊長類の採食多様性と味覚の進化・退化」の講演および、キャンパス内のアカゲザルの放飼場、チンパンジーの実験室、骨格標本室などの見学を行いました。

 参加者からは、「見学施設も講演の内容も毎年変わっているので、今後も継続して参加したい」などの感想が寄せられました。

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今井啓雄 ヒト行動進化研究センター 教授による講演
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アカゲザルの飼育施設

信楽MU観測所 信楽MUレーダー見学ツアー2024 (10月5日(土曜日))

 信楽MU観測所では、「信楽MUレーダー見学ツアー2024」を開催しました。

 当日は午前の部、午後の部あわせて143名が参加し、大変盛況となりました。MUレーダー・赤道大気レーダーの歴史やレーダー観測の原理などについての講演や、教員・スタッフの解説付きでMUレーダーをはじめとする各種観測装置の見学ツアーを実施し、ツアーの最後には気球を用いた高層気象観測手法であるラジオゾンデの実機を用いた解説と放球実験も行いました。参加者からは、「次回もぜひ参加したい」との声も多く寄せられました。

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MUレーダーのアンテナ面の見学
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ラジオゾンデ放球実験

流域圏総合環境質研究センタ- 施設見学会(10月19日(土曜日))

 流域圏総合環境質研究センターでは、「施設見学会」を開催しました。

 流域圏総合環境質研究センターおよび工学部地球工学科環境工学コースについての説明後、2班に分かれて各実験室の分析装置の見学を行いました。その後、実験体験として、バクテリアの培養実験や琵琶湖の微生物の顕微鏡観察などを行いました。見学や実験の体験中には、参加者よりさまざまな質問があり、終始興味津々の様子でした。また、参加した高校生からは進路に関する質問もありました。

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バクテリア培養実験の体験
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琵琶湖の微生物観察

生態学研究センター 一般公開「ミジンコはすごい!色んな仲間:尖って伸びる:水を綺麗に:遠い過去から蘇る」、「葉を巻く虫の巧みなワザと植物との関わり」(11月2日(土曜日))

 生態学研究センターでは、一般公開「ミジンコはすごい!色んな仲間:尖って伸びる:水を綺麗に:遠い過去から蘇る」、「葉を巻く虫の巧みなワザと植物との関わり」を開催しました。

 生態学研究センター長からの開催挨拶、教員2名からの講演の後、所内見学、ミジンコやオトシブミの観察や、各研究室のパネルや標本等を用いて研究内容の紹介を行いました。当日は台風の影響もありましたが、小学生とその家族など多数が参加しました。特に小学生は、ミジンコに関するクイズに加え、顕微鏡でミジンコを好奇心旺盛にのぞき込んでいたほか、オトシブミが葉を巻く仕組みの説明、昆虫の標本展示にも非常に興味を示し、多くの質問を交えた和気あいあいとしたイベントとなりました。参加者からは、「次回もぜひ参加したい」との声も多数寄せられました。

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樋口裕美子 生態学研究センター准教授の講演
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大竹裕里恵 生態学研究センター助教による顕微鏡を使ったミジンコのレクチャー

栽培植物起原学分野研究室 特別公開「圃場見学&ミニレクチャー (6月7日(金曜日)、8日(土曜日))

 農学研究科栽培植物起原学分野研究室では、圃場でのムギ類栽培時期に合わせ、特別公開を初開催しました。

 「ミニレクチャー」では、吉田キャンパスから10キロ以上離れた向日市物集女町に研究室と圃場がある理由を木原均 名誉教授のコムギ遺伝学研究から説き起こし、研究材料であったコムギとその近縁野生種の収集保存活動が約12,000系統を保持するジーンバンク事業として発展していることを解説しました。「圃場見学」では、系統維持のため20~30年をかけて行う種子更新について、温室と圃場で栽培中の植物の観察を交え解説し、低温種子貯蔵庫で次の更新まで種子の発芽能力を維持しながら保存する様子を紹介しました。また、実習として開花前の穂の「袋かけ」を行い、系統維持における自殖種子の重要性を解説しました。

 参加者からは、「貴重なコムギの遺伝資源が向日市の物集女で保管されていることに、コムギの歴史を身近に感じて嬉しく思った」、「コムギの歴史や品種の変遷等、知らなかった事がとても分かりやすく、楽しく学ぶことができた」などの感想が寄せられました。

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種子の発芽能力を維持しながら長期保存を行う取り組みを解説
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温室でコムギの多様な穂の形態を観察

北白川試験地 夏の自然観察会 (8月3日(土曜日))

 北白川試験地では、「夏の自然観察会」を開催しました。

 試験地職員による概要説明の後、午前中はセミの抜け殻採集によるセミの生息状況調査を行いました。全員で見本園内のセミの抜け殻を採集して回り、たくさん採れた抜け殻を講義室に持ち帰ってセミの種類を分析しました。午後は北白川試験地内を歩きながら、事前に設置しておいたバナナトラップを回収し、講義室でトラップに入った虫を観察しました。カブトムシやクワガタムシなど人気の虫に、参加者は歓声をあげていました。

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セミの抜け殻の種類を調査
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バナナトラップを回収

宇治川オープンラボラトリー 公開ラボ「災害を起こす自然現象を体験する」(10月19日(土曜日))

 宇治川オープンラボラトリーでは、「災害を起こす自然現象を体験する」を開催しました。

 昨年度と比べ60名の定員枠を増やしましたが、申し込み開始30分で全ての枠が埋まりました。当日は「土石流からいかに逃れるか?」をテーマに土石流の数値実験について教員講義を行いました。続いて、浸水体験実験装置による浸水ドア開閉、雨水流出実験装置による降雨流出、実物大階段模型での流水階段歩行を体験し、最後に津波再現水槽で津波の様子を観察しました。参加者が視覚的・感覚的に水の強さや水害の恐ろしさを感じることができるイベントとなりました。

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階段模型での流水階段歩行体験
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雨水流出実験装置による降雨流出体験

宇治キャンパス 京都大学宇治キャンパス公開2024(10月19日(土曜日)、20日(日曜日) )

 宇治キャンパスでは、京都大学宇治キャンパス公開2024「宇治にきらめく科学のカケラあつめて開く知のトビラ」を開催しました。

 このイベントは、宇治キャンパスでの研究活動を地域の方々に知ってもらうことを目的に1997年から開催しており、今年度は約1,300名が参加しました。当日は、実験装置の見学や公開ラボでの体験、最先端の研究を紹介する講演会を開催しました。参加者からは、「普段入れない施設に入らせていただきありがとうございます」、「色々な実験などとても楽しく学べました」、「学生の説明が素晴らしかった」などの感想が寄せられました。

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色鉛筆で天気図に思い出を彩る様子
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ゾンデ観測のための風船を持つ様子

芦生研究林 一般公開自然観察会 (10月20日(日曜日))

 芦生研究林では、「一般公開自然観察会」を開催しました。

 今年も多数の申し込みがあり、参加者抽選の結果、35名の方が参加しました。当日は3班に分かれ、教職員による原生林散策、森林軌道散策などのガイドツアーや資料館開放を実施しました。参加者からは、「生態系や芦生の歴史的背景の話が面白かった。とても楽しめました」、「大変貴重な機会になりました」などの感想が寄せられました。

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技術職員による森林軌道の解説
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教員によるきのこの解説

附属農場 京大農場オープンファーム2024(10月26日(土曜日))

 農学研究科附属農場では、「京大農場オープンファーム2024」を開催しました。

 このイベントは、地域の人々に農業に触れる機会の提供、京大農場の最新の施設・設備の見学、農業技術の開発と実証を目指した取り組み紹介を目的に毎年開催しています。当日は「農作物の開花の神秘を紐解く」を基本テーマとした公開講座を開催するとともに、農場ツアー(水田・果樹コース、蔬菜・花卉コース)、農業体験実習「イネの収穫」、「カキの収穫」、「サトイモの収穫」、「多肉植物の寄せ植え」、公開ラボ「台所用品でDNA抽出」、「渋柿の渋縫い体験」といった企画と、研究紹介や実験器具展示、農業機械展示、農業機械自動走行デモンストレーションなどを通して、農業生産に関わる先端的研究、農学教育、実践的農業生産等、多面的機能を有する附属農場の活動内容を公開しました。

 天候にも恵まれ、農場ツアーは大盛況だったほか、農業体験実習や公開ラボの人気が高く、参加者は収穫したカキの購入や稲穂の一部の持ち帰りなどでも喜んでいました。公開講座では参加者が講義に集中して臨み、活発な質疑も行われました。参加者からは、「来年も参加したい」といった感想が多数寄せられました。

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研究紹介・実験器具展示
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サトイモの収穫体験

上賀茂試験地 秋の自然観察会(10月26日(土曜日))

 上賀茂試験地では、「秋の自然観察会」を開催しました。

 今回は3つの班に分かれ、「里山での資源の循環」、「樹木の識別方法やマツ属見本林などの紹介」、「試験地の人工林や天然林の成り立ちについて」などのテーマで散策しました。散策終了後の自由時間では参加者は温室や標本館の見学を行いました。参加者からは、「様々な植物や植生が見られて面白かった」、「植物の調べ方がよくわかった」、「研究者の方々に直接質問することができて、楽しかった」、「珍しい世界のマツの生きた姿が見られ、感動した」などの感想が寄せられました。

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炭がまと製炭の解説
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外国産マツの観察

舞鶴水産実験所 教育研究船「緑洋丸」による舞鶴湾の生物採集およびスライドショー上映(10月26日(土曜日))

 舞鶴水産実験所では、舞鶴湾の環境と生物への理解を深め、実験所の活動を紹介するためのイベントを実施し、33名が参加しました。

 参加者は教育研究船「緑洋丸」での海洋観測やプランクトン採集、底引き網での底生生物採集を見学した後、実験室での水槽観察や解説、スライドショーで若狭湾の魚と実験所の活動について学びました。また、希望者には飼育棟や標本室の見学も行い、多くの質問が寄せられました。参加者からは、「実際の採集方法が見られて楽しかった」などの感想が寄せられました。

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海洋観測とプランクトン採集の見学
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実験室内での水槽観察や解説

花山天文台 特別公開(11月2日(土曜日))

 花山天文台では、特別公開を開催予定でしたが、大雨警報発令により当日開催中止となりました。なお、予定していたミニ講演や観測データ紹介を録画し、理学研究科附属天文台のYouTubeチャンネルで公開することを計画しています。

iPS細胞研究所(CiRA) 一般の方対象シンポジウム「すごいぞiPS細胞!~脳・肺・RNAの研究者は語りたい~」(7月28日(日曜日))

 iPS細胞研究所(CiRA)では、大阪市内で一般向けのシンポジウムを開催しました。

 特に中学生や高校生を対象にiPS細胞についての最新研究と研究者の仕事についての講演を行い、379名が参加者しました。そのうち中学生や高校生は66名でした。講演では、脳の研究者、肺の研究者、RNAの研究者がそれぞれの研究について話しました。トークセッションでは、事前に集めた参加者からの質問に回答しました。また、会場内に研究室の紹介ポスターを展示し、若手研究者による説明を行うなど、参加者と研究者の両名の対話を促進しました。他にも、iPS細胞関連教材の紹介、簡易顕微鏡でのiPS細胞観察コーナーの設置、iPS細胞研究基金の使途を紹介するポスター展示も行いました。参加者からは、「夢を持ち挑戦する素晴らしさを実感し、貴重な内容を聞けた」などの感想が寄せられました。

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小西聡史 iPS細胞研究所助教の説明に集まる参加者
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iPS細胞研究の進捗を紹介する髙橋淳 iPS細胞研究所教授

複合原子力科学研究所 アトムサイエンスフェア講演会2024(10月5日(土曜日))、実験教室2024プラス(10月27日(日曜日))

 複合原子力科学研究所では、「アトムサイエンスフェア2024」を開催しました。

 講演会は会場とオンラインのハイブリッド形式にて、橋口亜由未 岡山大学助教による「有機フッ素化合物(PFAS)の環境汚染の現状および規制の動向とその処理技術の紹介」と、藤川陽子 複合原子力科学研究所教授による「福島とウクライナにおける環境調査結果とウクライナ戦争の環境影響」と題した2つの講演を行い、52名が参加しました。会場参加は高校生が多く、明るく活気のある場となりました。

 実験教室では、「拡散霧箱実験」と「ATP(アデノシン三リン酸)のエネルギー変換についての実験」を行い、12名の中学生が意欲的に実験に取り組みました。参加者からは、「説明が分かりやすく実験もとても面白かった」、「APTがエネルギーを作る際に重要な存在、必要な存在だということがよく分かった」などの感想が寄せられました。

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藤川教授による講演
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ATPのエネルギー変換についての実験

阿武山観測所 「特別公開」地震・防災研究の最前線(10月13日(日曜日)、14日(月曜日・祝日))

 阿武山観測所では、施設の「特別公開」、能登半島地震をテーマにした「特別講演」、子供なども対象とした「防災クイズ」を実施し、過去最高となる400名以上が参加しました。

 特別公開では、歴代地震計の展示等に加え、「南極昭和基地との無線交信チャレンジ!」や液状化実験なども行いました。2日目は高槻市消防本部の協力で地震体験車による地震体験コーナーも設けました。参加者からは、「レベルの高い内容でとても良かった。立派な研究機関に感動しました」、「イベントは楽しくレクチャーはためになりました。オープンサイエンスの考えかたが新鮮です」、「3回目ですが、いつでも大変面白く内容に感動しています」などの感想が寄せられました。

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特別講演「能登半島地震で木造家屋に大きな被害が生じた(ほんとの)理由」
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ホワイエを見学する参加者

瀬戸臨海実験所 公開ラボ・施設見学 「白浜の海の自然と発見」(10月19日(土曜日))

 瀬戸臨海実験所では「公開ラボ・施設見学「白浜の海の自然と発見」」を開催しました。

 瀬戸臨海実験所の歴史と役割についての講義、研究実習船の紹介と、公益財団法人イオン環境財団と進行中の「新しい里山・里海共創プロジェクト」を紹介した後、施設内の見学を行いました。その後、野外見学として、3班に分かれて採集実習船「ゾエア」に乗船し、本学所有の畠島へ渡りました。畠島の分室では畠島の環境や生物について説明した後、海岸での生物観察を行いました。その後瀬戸臨海実験所に戻り、白浜水族館の展示解説や自由観覧を行いました。

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採集実習船ゾエアで畠島へ出発
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畠島の磯を散策

和歌山研究林 ミニ公開講座 (10月26日(土曜日))

 和歌山研究林では、「ミニ公開講座」を開催しました。

 このイベントは2015年から開催しているもので、15名の募集に対して16名の応募があり、9名が当日参加しました。

 当日は、JR藤並駅や有田川町清水文化センター駐車場から車で林内に向かい、学術参考林や広葉樹見本林などで行われてきた調査研究について、実際のフィールドを散策しながら、研究林の教職員が解説を行いました。参加者からは、「大変勉強になりました。このような機会がないと聞いたり見たりできないことでありがたかった」、「様々な木、葉、土壌の話を聞けたのと、知らない木を見れたのはすごくためになった」などの感想が寄せられました。

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スギの新植地の解説
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広葉樹見本林の解説

潮岬風力実験所 大気観測の実体験(10月26日(土曜日))

 潮岬風力実験所では、「大気観測の実体験」を開催しました。

 当日は和歌山県のほか、北海道からの参加者がありました。空模様が怪しく、ゾンデによる気象観測の実施が危ぶまれましたが、予定通りにゾンデ観測およびドローンの操作体験を実施しました。その後、ゾンデから送られてくるデータの解説、現場での気象観測に関する説明を行いました。ゾンデのデータは残念ながら途中で途切れてしまいましたが、観測データや実験所屋上の観測機器などについてほぼ一対一での詳細な説明を行いました。参加者のアンケートでも興味深いというコメントがあり、気象観測の実際を理解してもらう良い機会となりました。

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ゾンデ放球の瞬間
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ゾンデ観測データの解説

岡山天文台 特別公開(10月26日(土曜日))

 岡山天文台では、「特別公開」を開催しました。

 東アジア最大級の口径3.8mせいめい望遠鏡の公開では、望遠鏡を目の前に研究者が交代で解説を行いました。望遠鏡の駆動デモ・操作体験では望遠鏡の動きの速さに歓声があがっていました。参加者からは、「せいめい望遠鏡を間近に見られて感動した」などの感想が寄せられました。

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せいめい望遠鏡公開
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研究成果のポスター解説

徳島地すべり観測所 「四国を襲った大地震を学ぶジオツアー」(11月9日(土曜日))

 徳島地すべり観測所では、四国を中心に災害研究の成果を紹介するジオツアーを毎年実施しています。

 今年は徳島にある観測所の活動紹介の後、高知と愛媛にある過去の南海トラフ巨大地震の関連災害が記録された石碑やその災害が発生した現地を見学しました。また、QRコードをスマホで読み取り、そこから地理情報システムにアクセスし参加者自らが災害を解析するなどの取り組みも行いました。これは、参加者自らが情報に触れ分析することで居住地の安全について深く考えることができるようになることを狙いとしています。参加者からは、「毎年素晴らしい見学であるが、今年も知らなかったことが分かり、目からうろこだった」などの感想が寄せられました。

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過去の南海トラフ地震の被害を伝える石碑見学
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地震に伴う地すべりによる浸水を伝える石碑見学

徳山試験地 周南市・京都大学フィールド科学教育研究センター連携公開講座 (10月19日(土曜日))

 徳山試験地では、「周南市・京都大学フィールド科学教育研究センター連携公開講座」を開催しました。

 まず、周南市徳山保健センターの健診ホールにおいて、「ヒノキの雄花生産と花粉症」をテーマに、中西麻美 フィールド科学教育研究センター助教が講演を行いました。講演の後には、徳山試験地の約100年生のヒノキ林(文化庁:ふるさと文化財の森(檜皮)指定)を見学しました。参加者からは、「花粉症問題の実態が分かった」、「身の回りの環境について興味が持てた」、「専門的な話が聞けてとても面白かった」などの感想が寄せられました。

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中西助教の講演
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徳山試験地ヒノキ林の解説

火山研究センター 京都大学火山研究センター 一般見学会&文化財見学会(7月26日(金曜日)~7月28日(日曜日))

 火山研究センターでは、3日間にわたって「一般見学会&文化財見学会」を開催しました。

 初日は初の試みとして建物の壁を使った講演会を実施しました。参加者はライトアップされた本館をバックに、デジタル地球儀(ダジック・アース)の説明と講演会に聞き入っていました。2日目は、ジオパークガイドの協力のもと、七輪を用いたマグマ実験、カルデラ生成実験などを行い、参加者は観測機器や研究成果の紹介、地震計、ダジックアース、岩石なども興味深く見学していました。最終日の登録有形文化財見学会では、建物内の特徴的な飾りなどの説明が好評となりました。

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ライトアップされた本館と星空のもとの講演会
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できたてのマグマで溶岩流を再現

地球熱学研究施設 施設公開・講演会・ライトアップ(10月25日(金曜日)、26日(土曜日))

 地球熱学研究施設では、「施設公開・講演会・ライトアップ」を開催しました。

 施設公開はツアー方式で行いました。本年は施設設立100周年にあたるため、施設の概要説明ブースも設けました。「温泉水は電気をよく通す?」、「地熱を実験で感じよう」、「ダジックアースで地球の現在と過去をみてみよう」、「運動場の砂からマグマができる?」というテーマに沿って、参加者は身近な温泉から地熱利用、地熱の原因までを実験や映像を通して体感しました。

 講演会は会場とオンラインのハイブリッド方式で実施し、地球電磁気学的手法による地下構造調査法とその解釈についてを取り上げました。

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地球熱学研究施設本部のライトアップ
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温泉水の特性の違いを電気でみる

宮崎観測所 施設一般公開・ミニ講座(8月24日(土曜日)、25日(日曜日))

 宮崎観測所では、「施設一般公開・ミニ講座」を開催しました。

 初日は西村卓也 防災研究所教授による能登半島地震の最新の研究成果に関する講話を、2日目は小学生程度の子ども向けの「親子でチャレンジ地震・津波クイズ」題したクイズ大会を行い、大人から子どもまで幅広く学べるような企画を行いました。両日ともに津波避難訓練アプリ「逃げトレ」の紹介と観測坑道の見学も実施し、そちらも大変盛り上がりました。終了後のアンケートでは、参加者より高い評価を受けることができました。

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西村教授による能登半島地震についての講演
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観測坑道見学で地震計の説明を受ける参加者

幸島観察所 幸島野生ニホンザルの観察会(11月4日(月曜日))

 幸島観察所では、「幸島ニホンザルの観察会」を開催しました。

 観察会は同観察所がある宮崎県の内外から20名が参加しました。午前中は船で幸島に渡り、文化的行動として有名なニホンザルの「イモ洗い行動」や、定期的に行っている体重測定を見学しました。また、サルを見ながらの職員や研究者から解説に加え、普段ニホンザルが生活をしている林内を散策し、木のてっぺんで採食するサルを観察しました。午後は観察所に戻り、幸島のニホンザルの生態や行動についての講義を行い、参加者より様々な質問がありました。参加者からは、「より学術的にサルたちの生活や生態のことを知ることができ大変興味が湧いた」、「一度は見てみたいと思っていたイモ洗いを見れて幸せです」などの感想が寄せられました。

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幸島・オオドマリの浜でニホンザルの観察
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イモ洗い行動の観察

桜島火山観測所 桜島火山観測施設探検ツアー(7月20日(土曜日))

 桜島火山観測所では、「桜島火山観測施設探検ツアー」を開催しました。

 桜島火山観測所を出発して桜島北東部にある200メートルを超える深さの観測坑道を見学し、その後、桜島北西部にある以前に観測所があった建物と歴史上貴重で現在も稼働している地震計と微気圧計の見学をしました。その後は観測所に戻り、最新の観測機器や研究成果について学びました。

 また、観測坑道の見学後、バスに乗り込むタイミングで噴火が発生したため、上空の噴煙を見学できました。参加者からは、「噴煙を間近に見る貴重な経験となった」などの感想が寄せられました。

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観測坑道内の計測機器を見ながら地面の傾きと伸縮の観測方法を説明
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桜島の噴火の歴史と現在の噴火についてを説明

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