京都大学研究資源アーカイブは、本学における教育や研究のプロセスで収集または作成された資料群をアーカイブズとして永続的に学内外で利用可能にする取り組みです。
今回公開したのは、「田中正武研究資料, 1929-1997」です。
概要
植物遺伝学者の田中正武が1950年代から1980年代にかけて収集作成した西南アジアや中南米等の調査研究資料。京都大学農学研究科が保有管理する1万点以上のコムギ等の遺伝資源は、田中正武らが参加した京都大学等の学術探検により収集されました。フィールド・ノートには採集地点や生育環境が記録されており、初期の栽培について記された栽培ノートを介して、現在まで受け継がれてきた京都大学のコムギ遺伝資源に記録の紐付けが可能です。また、いくつかの写真や地図は、紛争等により現在では学術調査が難しい地域の生活や文化を伝えます。そのため本アーカイブズは、コムギ遺伝資源の原産地における育種利用などを通じて、国際交流の架け橋にもなります。
- 所蔵部局:京都大学農学研究科
- 資料年代:1929〜1997年
- 数量:フィールド・ノート42冊、地図16点、写真81点(ポジ・フィルム478シート、紙焼きアルバム21冊ほか)、栽培ノート48冊、標本4点、学術論文集14点、研究資料128点、スクラップ・ブック23冊、報告書・予稿集114点、音声資料(講義、スピーチ)10点、個人文書56点(パスポート8冊ほか)
- 出所・資料作成:田中正武(たなか・まさたけ、1920–2001)
- 目録作成:2023年