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新入生ガイダンスの一環として、2024年4月2日~4月4日に、新入生を対象とした、胸骨圧迫と自動体外式除細動器(automated external defibrillator:AED)の使い方を学ぶ救命救急講習を実施しました。
本学では2015年度より、医学研究科 人間健康科学系専攻が中心となり、国際高等教育院所掌のもと、医学研究科の 予防医療学分野と初期診療・救急医学分野および人間・環境学研究科と連携を図り本講習を行っています。新型コロナウイルス感染症が5類に移行するまでは感染拡大防止のためオンラインにて講習を行っていましたが、今年は5年ぶりに対面での講習を再開しました。
学部を問わず毎年約3,000名もの新入生を対象に胸骨圧迫とAEDの使い方の実技指導を継続的に実施している大学は国内外をみても例がなく、本講習は、本学の特徴的な取り組みの1つとなっています。2023年5月には、講習を受講した当時1回生の学生2名が路上で倒れていた男性に遭遇し、救急隊員が到着するまでの間、学んだことを生かし適切な処置を行い、男性は無事に救命され社会復帰に至ったという事例がありました。
2024年度は2,908名の入学者を対象に、のべ195名の教員が協力して講習を行いました。講習後のアンケートでは、回答者のうち17%が今回初めて心肺蘇生に関する教育を受けたと答えており、社会に出る最後の教育機関として、すべての学生が心肺蘇生に関する知識や実技を身につけて卒業することは、学生自身のみならず、本学、ひいては社会にとっても価値のある重要な取り組みだと考えています。本講習により、99%の学生が救命処置の流れを理解し、さらに新入生ガイダンスで救命処置を学ぶことは有意義だと回答しました。
関連リンク
- 学生の声を含めた報告書は、医学研究科のホームページにて公開予定です。
京都大学大学院医学研究科・医学部 - 新入生2人が心肺停止の男性を救助!その背景にあった、京大独自の取り組みとは | ザッツ・京大