京都大学では、北は北海道から南は九州まで、全国各地に数多くの教育研究施設を展開しています。これらの隔地施設は、本学の多様でユニークな教育研究活動の拠点として重要な役割を果たすとともに、施設公開などを通じて、それぞれの地域社会における「京都大学の窓」として親しまれています。
これらの隔地施設の活動をより一層知ってもらうため、一定期間に集中して公開イベントを行う「京大ウィークス」を2011年度から開催しています。
2023年度も「京大ウィークス2023」として、2023年7月22日~11月18日の間、26施設でイベントを開催しました。コロナ禍の間は規模を縮小したりオンラインで開催したりする施設もありましたが、今年度はコロナ禍以前の規模で開催された実地のイベントも多く、普段はなかなか訪れることができない場所を見る機会となりました。
「京大ウィークス2023」各施設の公開イベント
北海道研究林 自然観察会「秋の森の生態系」(10月7日(土曜日))
北海道研究林では、「自然観察会「秋の森の生態系」」を開催しました。
標茶区では、小林和也 フィールド科学教育研究センター准教授の解説コース、杉山賢子 同助教の解説コースを設定し、参加者は2班に分かれて見学しました。小林准教授のコースでは、天然林遊歩道で3種類の昆虫トラップの解説や捕獲された昆虫の解説、野生動物撮影カメラの解説、リタートラップの解説、湧水の解説などを行い、昆虫や動物、植物などについて参加者から質問がありました。杉山助教のコースでは、人工林できのこの種類の説明や同定方法などの解説を行い、参加者はきのこを探したり観察しながら楽しんでいました。
参加者からは「地下水がパイプを刺したら自噴したのが興味深かった」、「一度に多くのきのこを知ることができた」などの感想が寄せられました。
飛騨天文台 特別公開 (8月19日(土曜日))、自然再発見ツアー(10月7日(土曜日)~10月9日(月曜日・祝))
飛騨天文台では、「特別公開」と「自然再発見ツアー」を開催しました。
「特別公開」は、ドームレス太陽望遠鏡(DST)や太陽磁場活動望遠鏡(SMART)の観測室、65cm屈折望遠鏡ドームを巡り、観測データや観測装置の解説などを行うツアーや、飛騨天文台の概要や歴史、理学研究科附属天文台の研究内容を紹介する講演を開催しました。参加者からは、「太陽フレアから大型望遠鏡のレンズまで日常見られないものが見られて感動した」、「大自然に触れられたような気がする」などの感想が寄せられました。
「自然再発見ツアー」は、普段自然や科学からは疎遠な生活を過ごしがちな社会人を対象に、宇宙や自然の偉大さ、面白さを科学的な視点から再発見することを目的とした企画です。初日は飛騨天文台で主に土星や木星の観望を行いました。2日目はドームレス太陽望遠鏡や太陽磁場活動望遠鏡で撮影した画像を用いて、太陽表面やプロミネンスの構造、光を七色のスペクトルに分解した際の見え方を観察し、太陽や天体のガスの成分や運動の定量的な調べ方、太陽と地球との関係、太陽系の歴史などについて考察しました。2日目の午後から3日目の午前中にかけては天文台近隣にある大滝や上高地、大鍾乳洞などを訪れ、飛騨地方の地質学的歴史を、さらには高山植物や地層・岩石の様子を観察して飛騨地方の生物学的・地質鉱物学的特徴を学びました。
今年は特に1日目の夜は快晴に恵まれ、参加者からは、「満天の星空観望を堪能することができ、宇宙と自然を体感することができた」などの感想が寄せられました。
ヒト行動進化研究センター 2023年度京都大学犬山キャンパス一般公開(10月21日(土曜日))
犬山キャンパスでは、「2023年度京都大学犬山キャンパス一般公開」を開催しました。
今年は10代から70代までの幅広い年齢層の参加があり、現地35名、オンライン(Zoom)29名が参加しました。犬山キャンパス周辺の市町村だけでなく、愛知県内や関東、近畿地方など遠方からも参加がありました。
当日は、「動物のセルフメディケーションの進化:アリからチンパンジーまで」の講演後、ニホンザルの放飼場、チンパンジーの実験室、骨格標本室など、キャンパス内の見学を行いました。
参加者は熱心に参加し、「どんな研究をしているのか、施設の案内など、一般の人にも分かりやすく、とても満足できる時間だった」、「各見学施設で普段聞けない興味深いお話が聞けてとても楽しかった」などの感想が寄せられました。
信楽MU観測所 信楽MUレーダー見学ツアー2023 (10月21日(土曜日))
信楽MU観測所では、「信楽MUレーダー見学ツアー2023」を開催しました。
午前の部、午後の部あわせて43名が参加し、盛況となりました。MUレーダー・赤道大気レーダーの歴史やレーダー観測の原理などについて講演した後、参加者は教員・スタッフの解説付きで、MUレーダーをはじめとする各種観測装置の見学ツアーを楽しみました。ツアーの最後には気球を用いた高層気象観測手法であるラジオゾンデの実機を用いた解説があり、放球実験も行いました。
流域圏総合環境質研究センタ- 施設見学会(10月14日(土曜日))
流域圏総合環境質研究センターでは、「施設見学会」を開催しました。
流域圏総合環境質研究センター、工学部地球工学科環境工学コースについて説明をした後、センター内の実験施設や最新の分析装置を見学しました。その後、実験体験として、バクテリアの培養実験や琵琶湖の微生物を顕微鏡観察などを行い、最後に教職員・学生との対話を行いました。参加者は時間いっぱい楽んでいる様子が見受けられました。
生態学研究センター 一般公開「寄生虫ハリガネムシによるカマキリの入水行動操作の謎を解こう!」、「寄生植物ネナシカズラの生態に迫る!」(11月4日(土曜日))
生態学研究センターでは、「一般公開「寄生虫ハリガネムシによるカマキリの入水行動操作の謎を解こう!」、「寄生植物ネナシカズラの生態に迫る!」を開催しました。
今回は「寄生虫ハリガネムシによるカマキリの入水行動操作の謎を解こう!」、「寄生植物ネナシカズラの生態に迫る!」の2題の講演を聞いた後、2グループに分かれてセンターの圃場を見学しました。小学生、中学生や高校生からシニアまで幅広い年齢層の参加がありましたが、それぞれに寄生性動物・植物の興味深い生存戦略にふれ、実際の研究の様子を垣間見て楽しんでいました。参加者からは、次回も参加したいとの声も多く寄せられました。
北白川試験地 夏の自然観察会 (8月5日(土曜日))
北白川試験地では、「夏の自然観察会」を開催しました。
午前中は試験地長による概要説明の後、セミの抜け殻採集によるセミの生息状況調査を行いました。全員で見本園内のセミの抜け殻を採集して回り、器にたくさん採れた抜け殻を講義室に持ち帰ってセミの種類を調べました。
午後は、北白川試験地内を歩きながら事前に設置しておいたバナナトラップを1人1個ずつ回収し、講義室でトラップに入った虫を観察しました。カブトムシやクワガタムシ等の人気の虫が入っていた参加者は歓声をあげていました。
芦生研究林 一般公開自然観察会 (10月21日(土曜日))
芦生研究林では、「一般公開自然観察会」を開催しました。
当日は31名の参加があり、教職員による原生林散策、森林軌道散策のガイドツアーや360°画像を用いた森林VR体験のほか、資料館開放を行いました。
参加者からは「大変有意義だった。原生林や野生動物の説明がとても良かった」、「フィールド教育の勉強になった」などの感想が寄せられました。
宇治川オープンラボラトリー 公開ラボ「災害を起こす自然現象を体験する」(10月21日(土曜日))
宇治川オープンラボラトリーでは、「災害を起こす自然現象を体験する」を開催しました。
昨年度と比べ定員枠を30名増やしましたが、申し込み開始10分で全ての枠が埋まりました。当日は、「土石流からいかに逃れるか?」をテーマに土石流の数値実験について講義を行いました。続いて、浸水体験実験装置による浸水ドア開閉、雨水流出実験装置による降雨流出、実物大階段模型での流水階段歩行を体験し、最後に津波再現水槽で津波の様子を観察しました。視覚的・感覚的に水の強さや水害の恐ろしさを感じられるイベントとなりました。
宇治キャンパス 京都大学宇治キャンパス公開2023(10月21日(土曜日)、22日(日曜日) )
京都大学宇治キャンパスでは、「京都大学宇治キャンパス公開2023 ~ふれてみよう!未来をつくるサイエンス~」を開催しました。
このイベントは、宇治キャンパスでの研究活動を地域の方々に知ってもらうことを目的に1997年から開催しており、今年度は約1,600名が参加しました。実験装置の見学や公開ラボでの体験、最先端の研究を紹介する講演会を開催し、4年ぶりにスタンプラリーも行いました。
参加者からは、「普段見られない所が見られておもしろかった」、「色々質問出来て勉強になった」などの感想が寄せられました。
花山天文台 特別公開・宇宙と文化の日(11月3日(金曜日・祝日))
花山天文台では、「特別公開・宇宙と文化の日」を開催しました。
当日は晴天に恵まれ、リアルタイムでの太陽観測を体験できました。施設見学に加え、花山天文台での観測データを用いた研究論文紹介のミニ講演や、本館前広場でのアート展示も行いました。
参加者からは、「とても文化の日にふさわしい、学びある1日でした!」、「いろいろ学べて良かったです」、「色々な方が楽しく説明してくださって、こちらも楽しかったです」などの感想があり、楽しく学ぶ時間を過ごせた様子がうかがえました。
附属農場 京大農場オープンファーム2023 (11月3日(金曜日・祝日))
農学研究科附属農場では、「京大農場オープンファーム2023」を開催しました。
このイベントは、地域の人々に農業に触れる機会の提供、京大農場の最新の施設・設備の見学、農業技術の開発と実証を目指した京大農場の取り組みの紹介を目的に、毎年開催しているものです。「未来の食糧生産への農学部の挑戦」を基本テーマとした公開講座を開催するとともに、農場内を巡る農場ツアー(水田・果樹コース、蔬菜・花卉コース)、農業体験実習「イネの収穫」、「カキの収穫」、公開ラボ「台所用品でDNA抽出」、「渋柿の渋縫い体験」といった企画と、研究紹介や実験器具展示、農業機械展示、農業機械自動走行デモンストレーション等を通して、農業生産に関わる先端的研究、農学教育、実践的農業生産など、多面的機能を有する附属農場の活動内容を公開しました。
当日は好天に恵まれ、農場ツアーは盛況となりました。農業体験実習や公開ラボの人気が高く、収穫したカキの購入や、稲穂の一部持ち帰りなども好評でした。オンラインとのハイブリッドで開催した講演会は、講義に集中する参加者の姿が見られ、講義後には活発な質疑も行われました。また、農産物販売ではカキ、サトイモ、お米、シクラメン、花壇苗などを販売しました。参加者からは、「来年も参加したい」との感想が多数寄せられました。
上賀茂試験地 秋の自然観察会 (11月18日(土曜日))
上賀茂試験地では「秋の自然観察会」を開催しました。
当日は、炭窯での製炭、試験地の材を利用したシイタケ栽培および薪生産、里山林施業などの里山の物質循環を紹介するコースと、京都市の二次林に生育する樹木の識別方法やマツ属見本林などを紹介する2つのコースを設定しました。参加者18名は2班に分かれ、教職員の解説のもと希望したコースを約2時間かけて散策し、散策後の自由時間では温室や標本館を見学しました。
参加者からは「里山林の資源と、人の生活、暮らしが結びついていることに改めて気づかされた」、「植物の生存戦略の多様さに目を見はる思いがした」、「ヒノキの研究の一端をお話ししていただいたことが楽しかった」などの感想が寄せられました。
複合原子力科学研究所 アトムサイエンスフェア講演会2023(10月28日(土曜日))、実験教室2023プラス(11月5日(日曜日))
複合原子力科学研究所では、「アトムサイエンスフェア2023」を2日間にわたり開催しました。
「講演会」では、ハイブリッド形式により白川芳幸 早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構客員教授による「放射線の利用最前線 ~過去から未来へ、細胞から宇宙まで~」と、中村秀仁 複合原子力科学研究所助教による「微弱な放射線によるその場計測とそれを利用した高校科学リテラシー教育」の2つの講演を行い、86名が参加しました。当日は大阪高等学校からの現地参加もあり、賑やかな講演会となりました。
「実験教室」では、21名の中学生が参加し、「拡散霧箱実験」と「燃料電池実験」を体験しました。参加者は意欲的に実験に取り組み、「実験内容が家だと出来ないものもあって、とても楽しかった」、「すごく分かりやすい説明で、改めて勉強になった」などの感想が寄せられました。
阿武山観測所 「特別公開」地震・防災研究の最前線(10月8日(日曜日)、9日(月曜日・祝))
阿武山観測所では「特別公開」を開催し、自由見学の施設公開と「地震・防災の最前線」を総合テーマにした特別講演を行いしました。
特別講演では、これまで取り上げてきた国内の内陸地震に関する話題ではなく、グローバルなテクトニクスや、最先端の観測技術の紹介、家族連れにも参加しやすい「みんなで学べる地震と防災クイズ」を行いました。また昨年に続き設置したアマチュア無線局では、南極昭和基地との交信に成功しました。
両日あわせて過去最高となる344名が参加し、参加者からは、「講演やスタンプラリー、アマチュア無線体験など、子供と楽しく見学できた」、「地震についての知識が得られよかった、建物も素晴らしい」などの感想が寄せられました。
和歌山研究林 ミニ公開講座 (10月14日(土曜日))
和歌山研究林では、「ミニ公開講座」を開催しました。
このイベントは2015年から開催しているもので、本年は12名が参加者しました。
当日は、有田川町清水行政局からマイクロバスで林内に向かい、研究林教員の解説により、主に標高の高い尾根部で自然観察を行いました。樹木の種名だけでなく、その生存戦略の多様性や、木材の資源としての利用と課題について解説を行い、参加者は理解を深めていました。
参加者からは、「身近な場所に研究林があり、森林と研究内容の両方を知れて良かった」、「普段聞けないような解説などを聞けてとても楽しかった、また開催されることがあれば申し込みたい」などの感想が寄せられました。
瀬戸臨海実験所 公開ラボ・施設見学 「白浜の海の自然と発見」(10月21日(土曜日))
瀬戸臨海実験所では「公開ラボ・施設見学「白浜の海の自然と発見」」を開催しました。
瀬戸臨海実験所の歴史と役割についての講義や、研究実習船の紹介と公益財団法人イオン環境財団と進行中の「新しい里山・里海共創プロジェクト」の紹介を行った後、施設内の見学を行いました。
その後、野外見学として採集実習船ゾエアに2班に分かれて乗船し、京都大学所有の畠島へ渡りました。畠島の分室では、畠島の環境や生物を示した黒板の解説をした後に海岸で生物を観察し、最後に集合記念写真を撮りました。畠島への上陸は特に好評となりました。
最後に畠島から瀬戸臨海実験所に戻り、白浜水族館の展示の解説を行い、水族館を自由に観覧しました。
潮岬風力実験所 大気観測の実体験(11月11日(土曜日))
潮岬風力実験所では、「大気観測の実体験」を開催しました。
当日は和歌山県、兵庫県、東京都から5名が参加しました。イベントでは、ゾンデ(大気測定機器)による気象観測を行うとともに、気象観測にも使われるドローンの操作を実際に体験しました。天候にも恵まれ、放球されたゾンデは地上からしばらくの間確認することができました。その後、ゾンデから送られてくるデータの解説、現場での気象観測に関する説明を行いました。
参加者からは、「実際の気象観測の方法や測器に触れる機会が興味深い」などの感想があり、気象観測の実際を理解する機会になりました。
岡山天文台 特別公開(10月28日(土曜日))
岡山天文台では、「特別公開」を開催しました。
東アジア最大級の口径3.8mせいめい望遠鏡の公開では、望遠鏡を目の前に開発者や観測者が交代で解説を行い、望遠鏡の駆動デモ・操作体験では望遠鏡の動きの速さに参加者は歓声をあげていました。
参加者からは、「天文台の中に入れてもらえて貴重な体験をした」、「せいめいを見れてよかった」、「せいめいが動くのを見て感動した、また機会があれば見たい」などの感想が寄せられました。
徳島地すべり観測所 大歩危峡谷の自然と歴史を学ぶジオツアー(10月28日(土曜日))
徳島地すべり観測所では「大歩危峡谷の自然と歴史を学ぶジオツアー」を開催しました。
四国における交通の要衝でもあり、国内有数の渓谷美を誇る大歩危峡谷の大地の成り立ちと災害の歴史、地すべりとその対策を学ぶバスツアーを行いました。大歩危峡周辺の4箇所で四国の成り立ちに関わる重要な場所を訪問し、さらに巨大な地すべりの現場でその対策工事を学びました。最後は峡谷が一望できる梶ヶ森をバスで訪問し、大歩危峡谷と四国山地の傾斜地集落・地すべりの現場を一望しました。参加者からは、「また来たい」、「意外なことが多く学べた」などの感想が多く寄せられました。。
徳山試験地 周南市・京都大学フィールド科学教育研究センター連携公開講座 (10月14日(土曜日))
徳山試験地では「周南市・京都大学フィールド科学教育研究センター連携公開講座」を開催しました。
まず、周南市役所の多目的室において、「「きのこ」の生き方と森での働き」をテーマに、杉山賢子 フィールド科学教育研究センター助教が講演を行いました。講演の後には、徳山試験地のフィールドにおいて「きのこ」の観察・解説を行いました。
参加者からは、「きのこの知らない面が垣間見えて良かった」、「樹木のことを勉強する上で、きのこなどの菌類の重要性が分かった」などの感想が寄せられました。
火山研究センター 京都大学火山研究センター 一般見学会&文化財見学会(7月28日(金曜日)~7月30日(日曜日))
火山研究センターでは、3日間にわたって「一般見学会&文化財見学会」を開催しました。
初日はライトアップされた本館とデジタル地球儀(ダジック・アース)を公開しました。また、2日目にはジオパークガイドの協力を得て一般見学会を開催し、70名を超える参加者は七輪を用いたマグマ実験を始めとするさまざまな実験を体験し、地震計、ダジックアース、岩石などを興味深く見学していました。最終日には、登録有形文化財である本館の見学会と阿蘇火山の概要に関する講演を行いました。
地球熱学研究施設 施設公開・講演会・ライトアップ(10月27日(金曜日)、28日(土曜日))
地球熱学研究施設では、「施設公開・講演会・ライトアップ」を開催しました。
対面ツアー方式で実施した施設公開では、参加者は身近な温泉からその利用や原因までを、「別府の温泉を知ろう」、「地熱を実験で感じよう」、「ダジックアースで地球の現在と過去をみてみよう」、「運動場の砂からマグマができる?」という観点による実験や映像を通して体感しました。また、来年は施設の100周年にあたるため、施設の概要説明ブースも設けました。
ハイブリッド方式により実施した講演会では、地下探査手法や日向灘地震の特徴と避難方法の話題を提供しました。
宮崎観測所 施設一般公開・ミニ講座(7月22日(土曜日)、23日(日曜日))
宮崎観測所では、「施設一般公開・ミニ講座」を開催しました。
4年ぶりの開催となった今回は、伊藤喜宏 防災研究所附属地震災害研究センター准教授による最新のスロー地震研究に関するミニ講座の後、岡田夏美 同研究員が津波避難訓練アプリ「逃げトレ」を紹介し、坑道見学と海底地震計の見学・体験を行いました。特に坑道見学は多くの参加者が楽しみにしている内容であったため、大変良かったという意見が多く寄せられました。
講座では参加者から多くの質問があり、中にはとても鋭い質問も出るなど盛り上がりを見せました。
幸島観察所 幸島野生ニホンザルの観察会(11月5日(日曜日))
幸島観察所では、「幸島ニホンザルの観察会」を開催しました。
観察会は宮崎県に在住の方のみならず、県外からも参加があり、計17名が参加しました。天候に恵まれ、午前中は幸島に渡りニホンザル観察を行いました。参加者は、解説を聞きながら、文化的行動の「イモ洗い行動」を観察したり、普段ニホンザルが生活をしている林内を散策したりしました。午後からは、観察所内で教員と職員が幸島やニホンザルの生態や行動、鳴き声についての講義を行いました。
質疑応答も活発に行われ、参加者からは、「いろんな行動をするので見ていて飽きない」、「知らない世界を知ることができた」などの感想が寄せられました。
桜島火山観測所 桜島火山観測施設探検ツアー(7月22日(土曜日))
桜島火山観測所では、「桜島火山観測施設探検ツアー」を開催しました。
桜島火山観測所を出発して桜島北東部にある200メートルを超える深さの観測坑道を見学し、その後、桜島北西部にある昔の観測所の建物と歴史上貴重で現在も稼働している地震計と微気圧計の見学をしました。最後に、桜島火山観測所にて最新の観測機器や研究成果について学びました。
参加者からは「普段入ることが出来ない施設を見学でき貴重な経験ができた」などの感想が寄せられました。