フィールド科学教育研究センターでは、高大連携事業に力を入れており、2019年度から毎年度、森里海ラボを実施しています。今年度は、公益財団法人 イオン環境財団と共同主催、野生動物研究センターと共催で、10月23日に「京大 森里海ラボ by ONLINE 2022」を開催しました。今回のテーマは、今年度よりフィールド科学教育研究センターとイオン環境財団が取り組む新しい里山・里海の創成プロジェクトに関連した「里山・里海の魅力と課題」で、全国から連携高校12校の高校生約30名がオンラインで参加しました。
本イベントは、近年の生活スタイルや地球規模での環境の変化から、人々の暮らしが里山・里海から離れ、これまでの里山・里海の特性が大きく棄損されているという認識から、各高校生の身の回りにある里山・里海の状況を共有し、これからの里山・里海や身の回りの自然のあり方を考えることを目的としています。
はじめに、朝倉彰 フィールド科学教育研究センター長および山田晃 公益財団法人イオン環境財団事務局員からの開会挨拶がありました。続いて、小山明子 国連大学 サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット研究員より「能登の里山里海 ~今、そして未来へ~」と題した基調講演が行われ、世界農業遺産である能登の魅力や価値、そして課題解決に向けた取り組みについて紹介されました。
引き続き行われたグループワークでは、6グループに分かれ、オンラインホワイトボードを活用して、身近な里山・里海の状況について意見交換を行いました。各地の里山・里海の現状が私たちの生活と深くかかわっていることを学び、解決の難しい課題があることを共有し、その後グループごとに検討内容を発表しました。
最後に、Zoom画面に映しだされた高校生たちやスタッフとの記念写真撮影があり、本イベントは盛会のうちに終了しました。