京大ウィークス2021として全国各地23施設が公開イベントを行いました

ターゲット
公開日

 京都大学では、北は北海道から南は九州まで、全国各地に数多くの教育研究施設を展開しています。これらの隔地施設は、本学の多様でユニークな教育研究活動の拠点として重要な役割を果たすとともに、施設公開などを通じて、それぞれの地域社会における「京都大学の窓」として親しまれてきました。

 これらの隔地施設の活動をより一層知ってもらうため、一定期間に集中して公開イベントを行う「京大ウィークス」を2011年度から開催しています。

 2021年度も、7月30日~11月14日の間に、「京大ウィークス2021」として、新型コロナウイルス感染症の拡大で従来通りのイベント開催が難しい中、23施設でイベントを開催しました。普段はなかなか訪れることができない場所を見る機会となりました。

「京大ウィークス2021」開催告知

「京大ウィークス2021」各施設の公開イベント

北海道 北海道研究林 自然観察会「夏の森の生態系」「秋の森の生態系」
岐阜県 飛騨天文台 特別公開(オンライン開催)
飛騨天文台 「飛騨天文台 自然再発見ツアー」
※ 飛騨天文台 社会人のための「飛騨天文台 自然再発見ツアー」は、新型コロナウイルス感染症の拡大状況を踏まえ、中止となりました。
愛知県 霊長類研究所 犬山公開講座 (オンライン開催)
滋賀県 信楽MU観測所 信楽MUレーダー見学ツアー2021
流域圏総合環境質研究センター 施設公開 「琵琶湖畔での半日研究体験プロジェクト」(オンライン開催)
生態学研究センター 一般公開「学校で習わない生き物の不思議」
京都府
芦生研究林 一般公開自然観察会
上賀茂試験地 秋の自然観察会
花山天文台  特別公開・「宇宙と文化の日」(オンライン開催)
宇治キャンパス 宇治キャンパス公開(オンライン開催)
宇治川オープンラボラトリー 公開ラボ「災害を起こす自然現象を体験する」(オンライン開催)
農場 京大農場オープンファーム2021
大阪府 阿武山観測所 「大阪の地震災害に備える」
複合原子力科学研究所 アトムサイエンスフェア 講演会(オンライン開催)
複合原子力科学研究所 アトムサイエンスフェア実験教室(オンライン開催)
和歌山県 和歌山研究林 ミニ公開講座
瀬戸臨海実験所 公開ラボ・施設見学「白浜の海の自然と発見」
潮岬風力実験所 大気観測の実体験
岡山県 岡山天文台 特別公開(オンライン開催)
山口県 徳山試験地 周南市・京都大学フィールド科学教育研究センター連携公開講座
徳島県 徳島地すべり観測所 地すべり見学ハイキング
大分県 地球熱学研究施設 施設公開・講演会・ライトアップ(施設公開・講演会はオンライン開催)
熊本県 火山研究センター 一般見学会 お待たせしました火山研究センター復旧!記念見学会
宮崎県 幸島観察所 「観察会」
宮崎観測所 施設一般公開・ミニ講座
※新型コロナウイルス感染症の拡大状況を踏まえ、中止となりました。

北海道研究林 自然観察会(7月31日(土曜日)、10月2日(土曜日))

 フィールド科学教育研究センター 北海道研究林では、白糠区で自然観察会「夏の森の生態系」を、標茶区で自然観察会「秋の森の生態系」を行いました。

 スタッフの解説のもと、白糠区、標茶区それぞれで天然林に設定した観察コースを散策し、道中に設置した自動撮影カメラなどの調査機材を見ながら研究の一端を紹介しました。

 白糠区ではエゾスズランなどの夏の花が見られ、標茶区では道中の木の実を食べて味や香りを感じることができ季節を体感できる散策となりました。

 参加者からは「どのような調査を行っているかを知ることができ面白かった」といった感想が寄せられました。

自動撮影カメラの解説(白糠区)
湧水地の見学(標茶区)

飛騨天文台 特別公開(10月2日(土曜日))

 理学研究科飛騨天文台では、「飛騨天文台 特別公開」を開催しました。

 2021年もオンラインでの開催となり、2種の太陽望遠鏡や夜間用望遠鏡を巡る施設見学や講義、リアルタイムでの太陽や金星の観測中継などを行いました。

 参加者からは「明るい空の下、天体望遠鏡を用いると金星の形もくっきり見えることに感動した」、「観測する波長を調整することで、天体の見え方が色々変わるのが不思議で興味を持った」といった感想が寄せられました。「憧れの飛騨天文台に一度は行ってみたいと思っていたが、今回オンライン開催と言うことで、長年の夢がかなった」など、オンライン中継も好評でした。

65㎝屈折望遠鏡
65cm屈折望遠鏡の金星観測中継

霊長類研究所 霊長類研究所犬山公開講座 (10月23日(土曜日))

 霊長類研究所では、「2021年度京都大学霊長類研究所犬山公開講座」をオンラインで開催しました。

 はじめに、「世界の森に霊長類を訪ねて」と「脳の進化と病」の2つの講演を行いました。その後のオンライン実習では、「動物園のサルを観察しよう」、「サルの糞の中身を見てみよう」、「骨を見て動きを考えよう」の3種類から、参加者は各自が選択した1種類に参加しました。

 幅広い年代の47名の申し込みがあり、参加者からは、「開催地に行かなくても参加できるのでよかった」、「他の実習も興味があって、選ぶのが大変なぐらいおもしろそうだった」などの感想が寄せられました。

オンライン講演「世界の森に霊長類を訪ねて」
オンライン実習「骨を見て動きを考えよう」

信楽MU観測所 信楽MUレーダー見学ツアー2021 (10月23日(土曜日))

 生存圏研究所信楽MU観測所では、「信楽MUレーダー見学ツアー2021」を開催しました。

 2021年は、午前と午後の部を合わせて83名の参加がありました。当日は、2班に分かれて、教員および観測所スタッフによるMUレーダーおよび光・電波・音波を用いた大気観測装置の見学ツアーを行いました。最後に、気球を用いた大気計測手法(ラジオゾンデ)を説明し、来場者と一緒に気球を放球する観測実演を実施しました。

 参加者からは、建設に至った経緯や、送受信機の部品、無線局免許などについて多くの質問が挙がり、「普段は入れないところを色々と見れて、知れて大変良かった」という感想が寄せられ、好評のうちに終了しました。

MUレーダーアンテナ面での説明
送受信機モジュールのある観測ブース内の見学

流域圏総合環境質研究センタ- 施設公開 「琵琶湖畔での半日研究体験プロジェクト」 (オンライン開催)(10月18日(月曜日)~10月29日(金曜日))

 流域圏総合環境質研究センターでは、施設公開 「琵琶湖畔での半日研究体験プロジェクト」を開催しました。

 2021年は、例年の施設見学に代わって、教員による講義ビデオと過去の京大ウィークスの様子をまとめたWeb冊子を総合環境質研究センターWebサイト上に掲載しました。動画は、清水芳久 工学研究科教授による「環境工学の挑戦~地域と地球の存続のために」と題した講義、西村文武 工学研究科准教授による「環境質予見分野における研究紹介」の2つを公開しました。

 当日の様子は以下のURLからWeb冊子でご覧いだだけます。
京大ウィークス施設公開イベント報告(流域圏総合環境質研究センター)

清水教授による講義
西村准教授による研究室紹介

生態学研究センター 一般公開「学校で習わない生き物の不思議」 (10月23日(土曜日))

 生態学研究センターでは、一般公開「学校で習わない生き物の不思議」を開催しました。

 植物の上の微生物をテーマに、小学生とその保護者の方に向けて、講義と実習を行いました。講義では、ウイルスには脳や心臓はなく、他の生き物がいないと増えることができないこと、微生物はとても増殖速度が早いことを学びました。その後、植物にウイルスが感染しているかどうかを判別する実習や、植物の上にいる微生物を培地の上で培養する実習に取り組みました。講義だけでなく、学校ではする機会のない実験を行え、好評のうちに終了しました。

講義の中でクイズに答える参加者
生態学研究センターの圃場で実習用の植物を採取する様子

芦生研究林 一般公開自然観察会 (10月23日(土曜日))

 フィールド科学教育研究センター芦生研究林では、「一般公開自然観察会」を開催しました。

 2021年は、例年の半分程度の定員となりましたが、定員を大きく上回る217名の応募があり、当日は29名の参加がありました。当日は、教職員によるガイドツアー、360°画像を用いた森林VR体験のほか、資料館開放を実施しました。

 参加者からは「大変有意義でした。原生林や野生動物の説明がとても良かった」、「本や話で見聞きしていたシカの食害の影響を実際目で見られてとても勉強になりました」などの感想が寄せられ、イベントは好評のうちに終了しました。

散策中に落ち葉での植物の利用文化の説明
資料館解放の様子

上賀茂試験地 秋の自然観察会(11月6日(土曜日))

 フィールド科学研究センター 上賀茂試験地では、「秋の自然観察会」を開催しました。

 2021年は、定員を減らしての開催となりましたが、116名の応募があり、抽選の結果、17名が参加しました。コースを一新して里山をテーマとし、当日は3班に分かれて、炭焼き窯の見学やキノコ観察、紅葉が始まった木々を楽しみながらスタッフの解説のもと散策しました。

 参加者からは「景観がよく、鳥もたくさんいて、珍しい木も見られて説明も詳しくしてもらえた」、「里山利用の実践の場が見られて勉強になった」などの感想が寄せられました。

ラクウショウの気根の見学
温室で育てている樹木の見学

花山天文台 花山天文台特別公開・宇宙と文化の日(11月3日(水曜日・祝日))

 理学研究科附属花山天文台では、11月3日(水曜日・祝日)に「特別公開宇宙と文化の日」をハイブリッド開催しました。

 コロナ禍の影響もあり人数を限った対面での天文台見学会を午前と午後に1回ずつ、オンライン配信による台内案内を午後に1回開催しました。芸術作品「太陽の蝶形庭:Butterfly Garden in the Sun」を屋外に展示し、見学者も参加する形で作品を仕上げていました。また、中継も作品の前から行いました。

 参加者からは、「太陽観測の面白さが伝わってきて、実際に花山天文台に行きたくなりました」、「バタフライガーデンが簡素ながらにも場の華やかさを色どりました」などの感想が寄せられ、イベントは好評のうちに終了しました。

文章を入れてください
芸術作品「太陽の蝶形庭」と参加者
文章を入れてください
「太陽の蝶形庭」の飾りつけに参加する見学者

宇治キャンパス 宇治キャンパス公開、宇治川オープンラボラトリー 公開ラボ「災害を起こす自然現象を体験する」(オンライン開催)(10月15日(金曜日)、17日(日曜日)11月1日(月曜日)~11月14日(日曜日))

 宇治キャンパスでは、「宇治キャンパス公開」をオンラインで公開しました。

 宇治キャンパスでは、研究活動や現状について学内外から理解と支援を得るためにキャンパス公開を実施しました。昨年度に引き続きオンラインでの開催となりましたが、2020年の特設サイトをより充実させ、対面で開催していた際に好評だった研究紹介「公開ラボ」の新作動画を公開しました。公開ラボ「災害を起こす自然現象を体験する」の動画を開催予定だった宇治川オープンラボラトリーについてもあわせて紹介しました。「宇治キャンパスの歩み」では、宇治キャンパスの歴史を今年初公開の写真も含めて紹介しました。海外を含めた幅広い地域の方が宇治キャンパスについて知る機会となりました。

「バーチャル宇治キャンパス公開」特設サイト
「宇治キャンパスの歩み」よりヘリオトロン装置の発展の紹介

農場 京大農場オープンファーム2021(11月3日(水曜日・祝日))

 農学研究科附属農場において、「京大農場オープンファーム2021」を開催しました。

 このイベントは、地域の人々に農業に触れる機会の提供、京大農場の最新の施設・設備の見学、農業技術の開発と実証を目指した京大農場の取り組みの紹介を目的に、毎年開催しているものです。2021年は、定員を設けての事前申込制としましたが、定員はすぐに埋まり、302名の参加がありました。「『京大農学部の研究』市民の方に紹介します」をメインテーマとした公開講座を開催するとともに、農場内を巡る農場ツアー(水田・果樹コース、蔬菜・花卉コース)、農業体験実習「イネの収穫」「カキの収穫」といった企画と、研究紹介や実験器具展示等を通して、農業生産に関わる先端的研究、農学教育、実践的農業生産など、多面的機能を有する附属農場の活動内容を公開しました。

 好天にも恵まれ、農場ツアーは大盛況でした。農業体験実習の人気が高く、参加者は収穫したカキを購入したり、稲穂の一部を持ち帰ったりしました。実験器具展示では来訪者が熱心にスタッフの説明に聞き入るとともに、放映している紹介ビデオを楽しみました。公開講座ではオンラインとのハイブリッド開催を実施しました。参加者が講義に集中している様子がうかがわれ、講義後には活発な質疑応答も行われました。

 参加者からは、「コンバインなどの機会を少し動かしてみせてくれたのが面白かった」、「外来雑草の問題点がよく分かった」などの感想が多数寄せられました。

カキの収穫体験
ツアーでシクラメンの育て方を説明

阿武山観測所 「大阪の地震災害に備える」(10月10日(日曜日)、11日(月曜日))

 防災研究所 阿武山観測所では、「大阪の地震災害に備える」を開催しました。

 2021年は、施設の特別公開と「大阪の地震災害に備える」を総合テーマにした特別講演を実施しました。今年は「みんなで学べる防災対策クイズ」として、クイズ形式の講演も初めて実施し、お子さんにも楽しんでもらうことができました。講演には定員の倍以上の聴講希望者が集まり、急遽、別室に中継会場を設け、両日合わせて、過去最高となる241名の参加がありました。

 参加者からは、「工作機械についての興味深い話を聞いて、また来たくなりました」、「触ったり、体験できたりする展示を興味深く拝見しました」などの感想が寄せられ、好評のうちに終了しました。

関東大震災の資料の解説
歴史的価値のある工作機械の解説

複合原子力科学研究所 アトムサイエンスフェア講演会(オンライン開催)(10月24日(日曜日))、実験教室 (オンライン開催)(11月7日(日曜日))

 複合原子力科学研究所では、「アトムサイエンスフェア2021」を開催しました。

 講演会は、昨年に続きオンライン配信にて研究所教員による「タンパク質中にある年輪-新しい老化の指標について-」と「水素と水と地球の歴史の研究」の2つの講演を行い、74名が参加しました。講演後にはQ&Aの書込みによる質疑応答が活発に行われました。

 実験教室では、初のオンライン開催ということもあり、対面の時よりも参加者を限定して募集し、地元の小学生を中心に11名が参加しました。事前に送付した実験材料を使って「カラフルなイクラを作ろう!」と「潜望鏡を作ろう!」の2つの実験を行いました。イクラが出来る様子を熱心に観察し、また、興味深く潜望鏡を覗く子供たちの姿が見られ、「とても楽しく、わかりやすかった」、「実験が好きになった」などの感想が寄せられました。

「カラフルなイクラを作ろう!」の実験
「潜望鏡を作ろう!」の実験

和歌山研究林 ミニ公開講座(10月9日(土曜日))

 フィールド科学教育研究センター和歌山研究林では、「ミニ公開講座」を開催しました。

 このイベントは、本施設の存在および意義、教育・研究内容を地域を中心とした一般市民の皆さまに知ってもらうことを目的に2015年から開催しているものです。当日は、有田川町清水行政局駐車場に10名の参加者が集合し、マイクロバスで林内に向かいました。現地では研究林教員および技術職員の解説により、主に標高の高い尾根部で自然観察を行いました。参加者は樹木の種名だけでなく、その生息地など生存戦略の多様性や、木材の資源としての利用と課題に関して理解を深めました。

 参加者からは、「山に生えている木をよく観察するということを今までしてこなかったので、今回参加して得た知識はとてもおもしろかったです」などの感想が寄せられ、イベントは好評のうちに終了しました。

カエデ属の枝ぶりの説明
周辺の植生の観察

瀬戸臨海実験所 公開ラボ・施設見学「白浜の海の自然と発見」(10月23日(土曜日))

 フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所では、公開ラボ・施設見学「白浜の海の自然と発見」を実施しました。

 まず施設内見学として、瀬戸臨海実験所の歴史と役割についての講義および所有する船舶・研究室等の説明、昭和天皇臨幸記念碑の見学を行いました。その後、野外見学として、採集実習船ゾエアに2班に分かれて乗船し、本学所有の無人島・畠島試験地(以下、畠島)へ渡りました。畠島の分室では畠島の環境や生物を示した黒板を解説し、海岸で生物を観察しました。続けて、白浜水族館・第一水槽前にて水族館の特徴を説明し、以降は水族館を自由に観覧しました。畠島への上陸が好評でした。

文章を入れてください
採集実習船ゾエアで畠島へ出発
文章を入れてください
畠島での海岸散策

潮岬風力実験所 大気観測の実体験(11月6日(土曜日))

 防災研究所 潮岬風力実験所では「大気観測の実体験」を開催しました。

 実験所の概要紹介の後、気球に気象測器をつけて上空の気温、湿度、風、高度を測るGPSゾンデ観測、気象測器を吊り下げた気球をロープで係留する係留気球観測、ドローンの操縦体験を行いました。機器トラブルによりゾンデでのデータ取得はできませんでしたが、参加者はゾンデが上空に飛んでいく様子を見学したり、係留気球の上げ下げやドローン操縦を体験したりしました。日頃、気象について疑問に思っていることや観測について、教員への質問があり、盛況のうちに終了しました。

ゾンデの気球が膨らむ様子を見学する参加者
係留気球の制御を体験

岡山天文台 特別公開(オンライン開催)(11月6日(土曜日))

 理学研究科 岡山天文台では、「特別公開」を開催しました。

 2021年度も昨年に引き続きライブ配信で行いました。第1部では、新観測装置TriCCSを中心にせいめい望遠鏡の紹介とせいめい望遠鏡で行われている研究活動の紹介をし、84名が視聴しました。第2部では、「太陽系グランドツアー」と題し、有松亘 白眉センター特定助教が講演を行いました。木星・土星のなどのライブ中継をする予定でしたが、あいにくの曇り空のため事前に録画していた映像を配信し、134名が視聴しました。

文章を入れてください
せいめい望遠鏡を紹介する木野勝 理学研究科助教
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オンライン講演をする有松特定助教

徳山試験地 周南市・京都大学フィールド科学教育研究センター連携公開講座 (10月9日(土曜日))

 フィールド科学教育研究センター 徳山試験地では、「周南市・京都大学フィールド科学教育研究センター連携公開講座」を開催しました。

 人と自然や森と里と海のつながりに関する講義を吉岡崇仁 フィールド科学教育研究センター特任教授が行いました。講義の後には、タブノキ・カシ類、クロキなどの暖温帯常緑広葉樹林や文化庁により「ふるさと文化財の森(檜皮)」に指定されている約100年生のヒノキ林、スギ産地別生育試験林などの実験林を有する徳山試験地のフィールドを見学しました。

 参加者からは、「徳山試験地の活用の様子をもっと知りたい」、「盛りだくさんのお話しで頭・心の中がいっぱいになりました」といった感想が寄せられました。

溶存鉄の動態に関する解説
ヒノキ人工林での檜皮採取に関する解説

徳島地すべり観測所 地すべり見学ハイキング (12月5日(日曜日))

 防災研究所 徳島地すべり観測所では、地すべり観察ハイキングを開催しました。

 天候に恵まれ、山々や地域に独特の傾斜地集落の景観をバスと徒歩で訪問しました。そして、四国山地の地形と地質を学ぶと共に、現在活動している地すべりの現場と対策工事を観察しました。

 新型コロナウイルス感染症の影響で開催日を延期し、寒い中での開催となりましたが、多くの参加者から「地元なのにこのような場所や景色があるとは知らなかった」、「来年もぜひ参加したい」、「模型実験がわかりやすい」などの感想が寄せられ、好評のうちに終了しました。

文章を入れてください
現地での地形の説明
文章を入れてください
模型を用いた地すべり運動の説明

地球熱学研究施設 施設公開・講演会・ライトアップ(11月5日(金曜日)、6日(土曜日))

 理学研究科 地球熱学研究施設では、「施設公開・講演会・ライトアップ」を実施しました。

 施設公開と講演会はオンラインで実施しました。施設公開では、実験映像や施設内の様子を配信しました。講演会では、「重力異常からみた中部九州の構造とテクトニクス」と題して楠本成寿 理学研究科教授が講演を行い、質疑応答の時間も設けられました。

 登録有形文化財建物のライトアップには、両日合わせて26名が足を運びました。

マグマ実験
建物ライトアップ

火山研究センター お待たせしました火山研究センター復旧!記念見学会(7月30日(金曜日)~8月1日(日曜日))

 理学研究科 火山研究センターでは、「お待たせしました火山研究センター復旧!記念見学会」を開催しました。

 2021年は、2016年熊本地震からの復旧を記念して見学会を3日間にわたって実施しました。7月30日に行われた本館のライトアップでは夕闇に浮かぶ本館に巨大な地球儀(ダジック・アース)が花を添え、見学者の目を楽しませました。また、7月31日には例年通りの一般見学会を開催し、56名の参加者は観測機器の実演や七輪を用いたマグマ実験などを興味深く観察していました。8月1日の建物見学会は、復旧工事の概要の解説を行い、登録有形文化財の素晴らしさを味わえるものとなりました。

 参加者からは、「ニュースなどでは知り得ないことも丁寧な説明でよく分かりました」、「阿蘇の成り立ちが分かってきた」といった感想が寄せられ、好評のうちに終了しました。

1階展示室
タジック・アースを使ってのプレートの誕生や火山についての解説

幸島観察所 観察会(11月7日(日曜日))

 野生動物研究センター 幸島観察所では「観察会」を開催しました。

 幸島に渡り、ニホンザルを観察する予定でしたが、波が高く安全に渡ることが難しかったため、2021年は、都井岬でウマの観察会となりました。都井岬のガイドの方からの解説を聞きながら観察を行い、初めてオンライン中継も実施しました。

 参加者からは「幸島に渡れないのは残念だったが、ウマの観察もとてもおもしろかった」、「絶景の中、楽しく過ごせた」などの感想が寄せられました。

間近でのウマの観察と解説
観察会の様子