医学部附属病院において新型コロナウイルス感染後の肺障害に対する生体肺移植をおこなった患者が退院(転院)しました

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 医学部附属病院では、2021年4月7日、新型コロナウイルス感染後の肺障害に対する生体肺移植を実施しました。移植を受けた患者が、8月16日に同院を退院(転院)しましたので報告します。

 患者は関西地区在住の女性です。当時、新型コロナウイルス感染に対するECMO(体外式膜型人工肺)での治療を約3か月続けていましたが、4月7日、患者の親族の右肺の一部(息子)と左肺の一部(夫)をそれぞれ患者の右肺、左肺として移植しました。この手術は、新型コロナウイルス感染後の生体肺移植としては、世界で初めての手術でした。

 ドナー二人(患者の息子と夫)の回復は順調で、すでに社会復帰されています。レシピエント(患者)は術前状態が悪かったため、回復には時間がかかりました。現在は、酸素吸入なく室内歩行が可能な状態まで回復しています。このたび、自宅退院にむけて、紹介病院にリハビリテーション目的での転院となりました。

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実施した生体肺移植の模式図

術後の経過

  • 手術直後:ECMOから離脱
  • 13日目:人工呼吸器からの離脱開始
  • 26日目:ICUから一般病棟に移動
  • 60日目:歩行訓練開始
  • 75日目:人工呼吸器から完全に離脱
  • 131日目(8月16日):リハビリテーション目的に転院

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