高等教育研究開発推進センターは、第27回大学教育研究フォーラムを2021年3月17日と18日にオンラインにて開催しました。
シンポジウムでは、「大学教育におけるニューノーマルを展望する」と題し、飯吉透 高等教育研究開発推進センター長、田中優子 法政大学総長、吉見俊哉 東京大学大学院情報学環教授、小林浩 リクルート進学総研所長(カレッジマネジメント編集長)をパネリストに、コロナ禍の中での大学教育の状況を踏まえ、困難な時代を乗り越えた先にあるべき大学教育の新たな姿について、討論と講演が行われました。
講演では、田中総長から、江戸期の学びを手がかりに「教えることから学ぶことへ」、吉見教授からはパンデミックとグローバル化・大学の人類史を振り返り「第三世代の大学とは何か」、小林所長からは学修者本位の高・大・社接続に向けた「学生支援のニューノーマル」、飯吉センター長からは中央教育審議会での議論と米国の状況を踏まえて「次世代高等教育における教育の質保証を考える」と題した講演があり、大学の時間と空間の組み替え、個人とコミュニティの相互補完、デジタルとフィジカルの相互補完などのテーマが議論されました。また、オンラインホワイトボードツールを使った参加者とのインタラクションも行われました。
個人研究発表は、ポスター発表をなくして口頭発表のみとしましたが、157件の研究発表があり、特にオンライン授業関係の発表が多くありました。また、参加者企画セッションでは、「バーチャルの力でオンライン授業の限界を突破する」、「汎用的能力の再考-ミネルヴァ・モデルの批判的検討を通して-」など、14件が実施され、各会場で活発な議論が交わされました。
オンライン開催となりましたが、全国から大学教職員、企業関係者などの593名の参加者があり、盛会のうちに終了しました。