松田文彦 医学研究科教授が、フランス共和国の国家功労勲章シュヴァリエを受章し、1月25日(月曜日)にフランス大使公邸にて執り行われた叙勲式では、フィリップ・セトン 駐日フランス大使より勲章が授与されました。
松田教授は本学理学部を卒業後、大阪大学医学部医科学修士課程を経て本学大学院医学研究科で医学博士を取得しました。本学遺伝子実験施設助手、医学部医化学教室助手を経て1998年にパリ郊外に新設されたフランス国立ジェノタイピングセンター (CNG)の部長としてフランスに拠点を移しました。CNG部長在任中の2003年に本学医学研究科教授を併任、2003年から2007年末までの5年間は京都とパリを行き来しながら研究を続けました。
松田教授とフランスとの関わりは多岐にわたり、CNG部長としての研究活動、フランス国立医学研究機構(INSERM)のリサーチディレクターとして4年間の日仏共同研究、ボルドー大学のグループとの国際共同研究、ながはまコホート研究を利用したCHANELとの皮膚の老化の研究、そしてパスツール研究所とCOVID-19のパンデミックに関連する新たな研究の開始など、複数の日仏共同研究を進めています。また、共同研究のほかにも、文化交流の一環として、清風荘で本学とCHANEL共催の日仏合同企画のイベント開催、フランス総領事館主催の文化や芸術に関わるイベントへの参加等、日仏文化交流にも力を注いできました。このような現在までの業績や貢献、取り組みが評価され今回の受勲に至りました。
松田教授のコメント
博士課程学生のときに恩師の本庶佑先生から「医学研究をしているのだから、どんな稀な病気でもいい、1つでいいから治しなさい」と言われました。研究はまだまだ目標半ばで、私の研究が病気の人を救えるになるにはまだ時間がかかります。今回頂いた勲章は、現在までの業績や貢献に対する評価というより、もっと努力せよとフランス共和国大統領から叱咤激励をいただいたのだと理解しています。これからもますます精進し、世界の人を幸福にできるよう一層努力して参る所存です。