第2回マヒドン大学On-site Laboratoryワークショップを、京都大学吉田キャンパスおよび桂キャンパスで開催しました。本ワークショップは、地球環境学堂提案の「Mahidol環境学教育・研究拠点」が京都大学On-site Laboratoryとして認定されたことを契機に始まったもので、本年3月8日マヒドン大学(タイ)開催の第1回に続くものです。マヒドン大学よりWatcharra Chintakovid 副学長補佐、Pornchai Chanyagorn 副工学部長ら15名、本学から29名の教員が参加しました。
ワークショップは、全員が一斉に参加する第一部と「環境工学」、「化学工学」、「農学」、「公衆衛生」の4分野に分かれた第二部の二部構成で開催されました。
第一部は吉田キャンパス総合研究5号館で行われ、遠隔会議システム(VCS)にて桂キャンパスにも遠隔中継されました。出席者全員の自己紹介の後、藤井滋穂 地球環境学堂教授がOn-site Laboratory事業の経緯と概要およびこれまでの両大学の交流、さらに本ワークショップの趣旨を説明しました。続いて、環境工学、化学工学、農学、公衆衛生各野で、本学とマヒドン大学から教育・研究の紹介がありました。本学より4部局(地球環境学堂、工学研究科、農学研究科、医学研究科)マヒドン大学より4学部(工学、公衆衛生、環境資源研究、学際研究)の参加があり、多様な研究分野の関係者が一堂に会し教育研究を討議する、貴重な情報交換の場となりました。
引き続き、第二部が4分野にて行われました。「環境工学」と「化学工学」分野では、吉田キャンパスにて地球環境学堂の環境調和型産業論分野および社会基盤親和技術論分野の実験室を見学した後、桂キャンパスに移動しました。「環境工学」分野では、Nawatch Surinkul マヒドン大学土木環境工学学科長ら4名が、西村文武 工学研究科准教授らの案内のもとCクラスターの環境工学共通実験室、環境試料分析装置等を見学し、米田稔 工学研究科教授ら本学教員6名と研究紹介および研究協力の可能性について討議しました。一方、「化学工学」分野では、Sakhon Ratchaha マヒドン大学講師ら2名が佐野紀彰 工学研究科教授の案内のもとAクラスターの3つの研究室(界面制御工学、反応工学、分離工学)を見学した後、本学教員8名による懇談会を行いました。
「農学」分野では、Watcharra Chintakovid マヒドン大学助教授ら4名が、神崎護 農学研究科教授の案内のもと農学研究科の5つの研究室(生物材料設計学、森林生態学、作物学、森林・人間関係学、森林水文学)を訪れました。本学教員による研究内容の紹介や実験や分析機器の見学を実施し、今後の教育研究での協力や修士課程ダブルディグリープログラムの設置について意見交換を行いました。
さらに、「公衆衛生」分野では、Arthit Phosri マヒドン大学講師ら4名が原田浩二 医学研究科准教授の案内のもと環境衛生学実験室と化学物質研究生体試料バンクを見学した後、本学教員8名による懇談会を行いました。
2020年2月から3月には、第3回ワークショップがマヒドン大学で実施予定であり、教育・研究の両大学の連携がさらに進むと期待されます。