「東京で学ぶ 京大の知」シリーズ33「京都大学の女性リーダーたち」第2回を開催しました。(2019年11月11日)

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連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ33は、「京都大学の女性リーダーたち」をテーマに「京都アカデミアフォーラム」in丸の内で開催しました。

シリーズ33の第2回は、「野生動物保全ラボの挑戦」と題し、村山美穂 野生動物研究センター長が講演を行いました。

村山センター長は、野生動物研究センターの概要を説明した後、自身の研究の動機を「動物のことを知りたい」という思いからであると述べました。そのための手法のひとつである遺伝子の研究は、野生動物の外からは見えない部分を知ることができ、遺伝子を解析することによって、1. 性別の判定、2. 個体数変化の推定、3. 性格がわかる、などが可能になることを身近な動物を例に説明しました。そして、それらの情報を元に、外来種との交雑状況の調査や、絶滅危惧種の不正取引の防止、さらには将来のために生殖細胞を保存する方法など、遺伝子研究によって出来ることの広がりについて述べ、最後に「野生動物の生活を知ってこそ、保全の方法を考えることができる」と結びました。

講演後は、参加者による積極的な質疑応答が繰り広げられ、来場者からは「性格が遺伝子によって左右されるというのははじめて聞く話で興味深いです」、「今の遺伝子からわかること、これからわかることと期待されることが感覚的に理解できました」などの感想が寄せられました。

講演する村山センター長

会場の様子