高等研究院 物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)と本学のOn-site Laboratory 「量子ナノ医療研究センター」をiCeMS内に開設し、ジーン・ブロック UCLA学長(Chancellor Gene D. Block)、ディノ・ディ・カルロ教授(Prof. Dino Di Carlo)を迎えて開設セレモニーを行いました。
iCeMSとUCLAのカリフォルニアナノシステムス研究所(CNSI)は2010年に学術交流協定を締結し、2018年にはUCLAにて京都大学-UCLA合同国際シンポジウム「物理学の進展と医学応用」を開催するなど、学際的交流を進めてきました。今回開設した量子ナノ医療研究センターは、本学の指定国立大学法人構想の取り組みの一環として、On-site Laboratoryとして認定されています。同センターでは、物理と医学を融合し、「量子ナノ医療研究」という放射線とナノ材料を組み合わせた新学術分野の開拓と、その医療応用を目指した展開を目指しています。
セレモニーには、本学からは湊長博 プロボスト 理事・副学長、河野泰之 副学長・国際戦略本部長、森重文 高等研究院長、北川進 同特別教授・iCeMS拠点長をはじめiCeMSの研究者・職員を含め、50名が出席しました。同センターの責任者となる玉野井冬彦 iCeMS特定教授・UCLA教授は、センター設置までの経緯や研究内容について紹介し、最後に「iCeMSが持つ研究力にUCLAの持つ応用のノウハウが加わることで、新たな放射線医療の開拓が期待できると楽しみにしており、設置に関わった多くの方々に感謝しています」と述べました。
セレモニー後にはレセプションが行われ、UCLAとiCeMSの研究者が、今後の展望について意見交換を行いました。同センターが本学とUCLAの交流のハブとして機能し、両機関の共同研究を加速させていくことが期待されます。