第3回京都大学久能賞授賞式・報告会を開催しました。(2019年1月17日)

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京都大学久能賞の第3回授賞式・報告会を百周年時計台記念館にて行いました。2018年度は、平岡ちひろさん(工学研究科修士1年生)、木谷百花さん(医学部2年生)の2名が受賞しました。

本賞は、本学OGの久能和子氏、祐子氏のお母様である久能悠子氏からの寄附により、科学・技術分野において自ら定めた独創的な夢を持つ意欲のある女子学生を支援することを目的として設立されたものです。

式では、まず川添信介 理事・副学長より「本賞は、成果や結果ではなく将来の夢や志に対して贈るもので、選考は難しいが、毎回、賞にふさわしい学生を選ぶことができていると考えている。2017年度からは受賞者を2名に増やしていただき、今回も2名の受賞者を迎えることができた。」との挨拶がありました。

続いて、稲葉カヨ 理事・副学長(京都大学久能賞選考委員長)より、今回の申請者数、選考時の経緯などの説明があり、また受賞者、報告者の専門分野について紹介がありました。そして「京都大学久能賞の趣旨にふさわしい夢と志を持った受賞者を選考することができた。」と講評を締めくくりました。

表彰状および副賞の授与の後、平岡さん、木谷さんより、受賞に至った自らの夢についての発表がありました。平岡さんは「キルギス氷河地帯の水収支をモデル化し、地球温暖化に伴う世界の水不足の解決につなげたい。過酷な環境での現地調査も、女性であっても臆せず取り組みたい。」と話しました。また木谷さんは「いまだ途上国では感染症で亡くなる人が後を絶たない。現地調査を行い、社会的な面も考慮したうえで感染症や薬剤耐性菌についての解決方法を探っていきたい。」と話しました。

その後、2017年度受賞者2名から、今年度の成果、活躍について報告がありました。飛田美和さん(工学研究科修士1年生)は「執筆した論文2本が相次いで高く評価された。また留学生グループ来日時に通訳を務め、刺激を受けた。現在、本来の夢である回転機の設計理論確立に向けて進んでいる。」と話しました。岩上真子さん(工学研究科修士1年生)は「光エネルギーを利用するために用いる光触媒の設計に取り組み、研究者としての基礎能力を養うことができた。次世代型エネルギーについて提案できるオリジナリティを持った人材を目指したい。」と話しました。

最後に、久能悠子氏より「皆さんの発表、報告を聞き感銘を受けた。賞の設立や選考に尽力くださった先生方にも感謝したい。」との謝辞の言葉と、「長い人生では足踏みすることもあると思うが、常に明るく前向きに歩んでいただきたい。」と受賞者に向けて温かい励ましの言葉がありました。

平岡さんの発表

木谷さんの発表

飛田さんの報告

岩上さんの報告

左から、平岡さん、久能悠子氏、木谷さん

受賞者および関係者

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