九州地区における新たな高大接続・高大連携活動として、「くすのきセミナー2018in福岡」を福岡県立東筑高等学校(福岡県北九州市)で開催し、九州各地の高校生約100名とその家族や高校関係者が参加しました。本企画では本学の若手研究者が、それぞれのバックボーンやアプローチに基づいた、独自の挑戦や研究活動の多様性について語り、「対話を根幹とした自学自習」を聴講した高校生に体感してもらうことを目指しています。
はじめに、中島良博 福岡県立東筑高等学校長から「それぞれ異なる分野の若手研究者から、現在の研究に至る過程とその思索について講義を受ける機会は滅多にないことであり、パネルディスカッションでは積極的に質問して、自分の視野を広げてみましょう」と開会挨拶がありました。
本セミナーは二部構成で、第一部の発表では「なぜ、わたしは研究者の道を選んだのか」をテーマに、人文・社会・自然科学の各分野から長沼祥太郎 高等教育研究開発推進センター特定研究員、本学学生の大関綾さん(文学研究科博士後期課程3回生)、井上裕充さん(農学研究科修士課程2回生)が、それぞれ自らの研究分野や高校時代の様子をこれまでの体験等を交えて、様々な視点から語りました。
第二部では、松下佳代 高等教育研究開発推進センター教授をモデレーターに「高校生vs若手研究者/高校の学びから大学の研究へ」をテーマとして、本学の若手研究者と福岡県立小倉高等学校及び福岡県立東筑高等学校の生徒2名でパネルディスカッションを行いました。パネルディスカッション後の質疑応答では、会場の高校生からも多くの質問があり、予定時間を越えて熱心な議論が行われました。
最後に、今任弘之 福岡県立東筑高等学校副校長から「本日の議論を参考にして、皆さんの進路についてじっくりと考えてください」と励ましとセミナーへの講評がありました。
その後、希望者を対象に本学の若手研究者との交流会を行い、本学の紹介等を行いました。参加者からは「自分の進路選択に生かせそうだ」「若手研究者の方々が高校生の目線で語る姿が素晴らしかった」「自分の可能性を狭めることがないように万遍なく勉強しようと思った」といった感想が寄せられました。
今後も、積極的な情報発信を継続的に行い、高校生に本学を身近に感じてもらう機会をつくるとともに、新しい世界に挑戦しようとする姿勢や高い志を支援していきます。