「京都大学-稲盛財団合同京都賞シンポジウム」(KUIP: Kyoto University-Inamori Foundation Joint Kyoto Prize Symposium)は、本学で2014年から毎年開催してきましたが、5回目となる2018年からは会場を東京に移し、有楽町朝日ホールで開催しました。
シンポジウムでは、「生命の神秘とバランス」を統一テーマとして、2012年に京都賞基礎科学部門を受賞された大隅良典 東京工業大学科学技術創成研究院栄誉教授を中心に、福岡伸一 青山学院大学総合文化政策学部教授、長田重一 大阪大学免疫学フロンティア研究センター 栄誉教授、森和俊 京都大学理学研究科教授の4名が、一般市民、学生、研究者など合わせて約550名の参加者に対し、それぞれの研究成果や最先端の話題などの興味深いテーマについて語りました。また、講演者の意向を反映し、高校生枠を設けた今回は、参加者の約半数が高校生であったことから、講演者からは若い世代に向けたメッセージも熱く語られました。
講演後、福岡教授をモデレーターとして、講演者と山極壽一 京都大学総長によるパネルディスカッションが行われ、各講演者の講演内容や事前に寄せられた高校生からの質問を元に、「生命とは何か」という根源的なテーマで語り合い、大変考えさせられる興味深いディスカッションとなりました。
聴講者からは、「ワクワクした。とても興味深く、かつとても示唆に富む内容でした」、「先生方のお話の中で、高校時代から生物を勉強していたわけではないという事を聞いて、わたしも物理だけを学ぶのでなくもっと視野を広げてみようと思いました。」、「それぞれの研究者の方々の熱い思いが伝わってきました。若い学生たちにその思いが届いていることでしょう」、「生命の神秘が次第に解きはなたれてきたこと、各先生方のおはなしはとても勉強になりました。フェルメールのおはなしとても良かったです」、などの感想が寄せられました。