京都大学久能賞の第2回授賞式・報告会を京都大学百周年時計台記念館にて行いました。2017年度の受賞者は、飛田美和さん(工学部4年生)、岩上真子さん(工学部4年生)の2名でした。
本賞は、本学OGの久能和子氏、祐子氏のお母様である久能悠子氏からの寄附により、科学・技術分野において自ら定めた独創的な夢を持つ意欲のある女子学生を支援することを目的として設立されたものです。
式では、まず川添信介 理事・副学長より「将来の夢や志に対して賞を贈るという希有な賞で、選考は難しいが、今回も素晴らしい受賞者を迎えることができました。また受賞者を2016年度の1名から2名に増やしていただき感謝を申し上げます。」との挨拶がありました。
続いて、稲葉カヨ 理事・副学長(京都大学久能賞選考委員長)より、今回の申請者数、選考時の経緯などについて説明がありました。そして「京都大学久能賞の趣旨にふさわしい夢と志を持った受賞者を選考することができました。」と講評を締めくくりました。
表彰状および副賞の授与の後、飛田さん、岩上さんより、受賞に至った自らの夢についての発表がありました。飛田さんは「現在でも経験則が支配的な回転機という学問分野で、新しい学理を確立したい。研究の帰りに目にする、美しい自然を次世代に残していきたい。」と話しました。また岩上さんは「エネルギー問題に大きな関心を持っている。ソーダ工業という分野で、大きな省エネルギーを実現することによって、世界を変えたい。」と話しました。
その後、2016年度受賞者で、現在留学中の木邑真理子さん(理学研究科博士課程)から、世界の天体観測者と連携して研究をすすめていること、国際学会参加、論文執筆、アウトリーチ活動など、2017年度の成果、活躍について、ビデオ映像による報告がありました。
最後に、久能悠子氏より「3名の発表、報告を聞き感銘を受けた。このような大きな夢を持った女子学生を京都大学久能賞の受賞者に迎えることができ大変喜ばしい。」との謝辞の言葉と、受賞者に向けて、「成果をあせらずに、末永く研究を続けてほしい。」との温かい励ましの言葉をいただきました。