理学研究科附属花山天文台では、世界的な音楽家である喜多郎氏を招いて、「第5回花山天文台応援野外コンサートを開催しました。
今年度は、コンサート名を「花山天文台『応援』野外コンサート」としました。コンサート名変更の背景には、今年より始まった花山天文台を支援するためのしくみ「京都花山天文台の将来を考える会」(代表 尾池和夫 京都造形芸大学長、元本学総長)が発足したことがあり、同会発起人の一人である喜多郎氏の発案で決まりました。
当日は、午前中は雨、コンサート直前にも小雨が降るなど、あいにくの天気となったにも関わらず、300名近くの市民が参加しました。今年のコンサートには、本学より山極壽一 総長のほか、門川大作 京都市長が出席しました。
また、コンサートには、喜多郎氏の大ファンだという音楽家の岡野弘幹氏も応援に駆けつけ、コンサートの前半には、喜多郎氏のシンセサイザーに合わせて岡野氏が笛やギターを演奏するなど、曲はほとんど即興だったにもかかわらず、見事に息の合った演奏が披露されました。
コンサートの後半には、喜多郎氏の楽曲「古事記」に合わせて宇宙のさまざまな映像・画像を同時上映する映像コンテンツ「古事記と宇宙」(Kojiki and the Universe) ライブコンサートがありました。「古事記と宇宙」は柴田一成 花山天文台長の発案と喜多郎氏とのコラボレーションのもと、花山天文台と学術情報メディアセンターとの学内共同研究成果として2015年に完成したもので、芸術作品としてだけではなく、全編を鑑賞すると天文学入門になるように映像や画像が選ばれています。2016年には英語ライブコンサート用も完成しました。当プロジェクトは、2012年に奈良県大和郡山市で開催された、本学と大和郡山市のジョイントシンポジウム「古事記と宇宙」がきっかけで始まりました。喜多郎氏は今年の初めから、世界各国でこの映像ライブコンサートツアーを開催されています。
ライブ演奏開始時には雲に隠れていた月も、演奏の途中から姿を現し、演奏終了時には見事な満月となりました。聴衆はもとより、喜多郎氏自身も演奏しながら映像と満月を見て感動されていました。
コンサートの最後には、山極総長および門川市長による花山天文台を応援するスピーチがありました。
左より、柴田天文台長、山極総長、岡野氏、喜多郎氏、門川市長