農学研究科、総合生存学館(思修館)、地球環境学堂及び国連食糧農業機関(FAO)は、本学とFAOの包括連携協定(MoU)締結から1周年、また京都議定書締結から20周年を記念し、「気候変動の食と農業への影響に関する国際シンポジウム」を国際科学イノベーション棟にて開催しました。
シンポジウム開催に先立ち、本学側FPの山敷庸亮 総合生存学館教授による会議の趣旨説明が行われ、本学を代表して縄田栄治 農学研究科長による開会挨拶があり、続いて、寶馨 総合生存学館長が本学と国連との連携について述べました。またFAO側代表としてチャールズ・ボリコ FAO駐日連絡事務所長による本学とFAOとの交流の歴史について説明がありました。
シンポジウムではまず、門川大作 京都市長の記念講演が行われ、酒井伸一 環境安全保健機構附属環境科学センター長、浅利美鈴 地球環境学堂准教授らを通じて、本学と京都市が長年にわたり食品廃棄物をはじめとする廃棄物減量へ協働して取り組んでおり、大きな成果を出していることが報告されました。
次に、マルセラ・ヴィジャレアル FAO対外関係・アドボカシー・能力開発局長の記念講演では、各国の食品廃棄物に対する取り組みと法整備の現状の紹介がありました。
その後、「気候変動における食糧生産と食品ロス」「地球環境変化と利用可能な水資源」をはじめとした4つのセッションにおいて、本学教員、学生及びFAO専門官による計12名による発表の後、高橋美佐子 外務省経済局経済安全保障課長による発表の内容の総括と、京都大学、FAOへの期待、外務省が進めているFAOへの邦人職員数の増強などについて報告がありました。そして、最後に舟川晋也 地球環境学堂長の閉会挨拶をもって、閉会となりました。
シンポジウムの後、総合生存学館主催・総合地球環境学研究所FEASTプロジェクト、キッチン図鑑(NPO保育力研究所・法人申請中)の協力の下「ブリコラージュ・クッキング~FEAST at our Kitchen」が開催されました。企画代表者である総合生存学館3年生 野村亜矢香さんによる「食品ロス削減及び、共に食べる「共食」の啓発、両者に有効である「ブリコラージュクッキング」を実践することの重要性」の発表とともに、参加者は実際にその実践された料理を楽しみました。
フードバンク活動について報告を述べる野村氏