第32回京都賞記念ワークショップ(基礎科学部門)を開催しました。(2016年11月12日)

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「免疫分子遺伝学からがん制圧への道」をテーマに、第32回京都賞基礎科学部門の記念ワークショップを百周年時計台記念館において開催しました。当日は、約350名の参加者があり、第32回京都賞受賞者である本庶佑 客員教授からの基調講演と同研究領域における世界的研究者5名の講演および討論による、がん治療につながる最先端研究の動向を知る貴重な機会となりました。

ワークショップは、湊長博 理事・副学長の開会挨拶により始まり、続いて、本庶客員教授より「免疫力の再興」と題して、クラススイッチ組換え機構とそこに働くAIDを同定して抗体の機能獲得メカニズムを解明し、PD-1/PD-L1分子の同定と機能解析によって新しいがん免疫療法の道が拓かれた結果、本研究成果が広く医学・生命科学に影響を及ぼすとともに、医療へと展開されていることをデータなどの根拠を基に基調講演を行いました。

次に、同研究領域に造詣の深い5名の研究者(村松正道 金沢大学教授、茶本健司 医学研究科講師、小川誠司 医学研究科教授、ロバート・A・アンダース ジョンズ・ホプキンス大学准教授、シドニア・ファガラサン 理化学研究所チームリーダー)が、それぞれ、本庶客員教授の抗体の機能性獲得機構の解明ならびに免疫細胞制御分子の発見と医療への展開に関する講演を行いました。各講演後には、湊理事・副学長の進行により、会場からの質問も受け付け、講演者との丁々発止のやりとりが繰り広げられるなど、本研究が人類の福祉に多大な貢献を果たしていることや今後のさらなる進展への期待の高さを窺い知る有意義な場となり盛会裏に終わりました。

本庶客員教授

湊理事・副学長

左から、村松教授、茶本講師、小川教授、アンダース准教授、ファガラサンチームリーダー

会場の様子

集合写真