島川祐一 化学研究所教授らが2016年度大和エイドリアン賞を受賞しました。（2016年8月1日）

島川祐一 化学研究所教授らが、The Daiwa Anglo-Japanese Foundation（大和日英基金）より、2016年度大和エイドリアン賞を受賞しました。

大和エイドリアン賞は、純粋科学または応用科学の分野で日本と英国の研究チームによる共同研究を賞するものです。科学的なクオリティの高さと過去の業績に加えて、日英関係への長期的観点からの貢献度も考慮のうえ、審査されます。

今回同賞を受賞したのは、島川教授（元素科学国際研究センター 先端無機固体化学研究領域）とJ. Paul Attfiled 英国エジンバラ大学極限環境科学センター教授をリーダーとする国際共同研究チームです。同研究チームは機能性酸化物材料に注目し、高圧力下での物質合成、および低温や高圧環境での電気・磁気特性評価により、新奇な特性を示す幾つもの遷移金属酸化物を発見してきました。また、それら新物質の結晶構造・磁気構造解析から特異な機能特性の発現機構を解明したことが今回の受賞につながりました。一連の研究は、将来のエレクトロニクスやスピントロニクス分野における新材料の開発にもつながるものであり、今後はこの分野の人材育成も含めた幅広い取り組みが日英グループを中心とする国際共同研究において展開されます。

日本チームの受賞者は島川教授のほか、高野幹夫 名誉教授と齊藤高志 化学研究所助教で、授賞式は英国、ロイヤルソサエティにおいて11月15日（火曜日）に行われる予定です。

受賞テーマ

Materials Discovery using Extreme Conditions
（極限環境を用いた新物質探索）

The Daiwa Anglo-Japanese Foundationについて

The Daiwa Anglo-Japanese Foundation（大和日英基金）は、1988年、英国と日本の相互理解の促進を目的とし、英国の非営利団体（チャリティー）として設立されました。3年に一度、日英の共同研究チームの科学的研究を対象として、大和エイドリアン賞を贈呈しています。

関連リンク

• 大和日英基金
  http://www.dajf.org.uk
• 化学研究所元素科学国際研究センター 先端無機固体化学研究領域
  http://www.scl.kyoto-u.ac.jp/~shimakgr/index.html