ベトナムのダナン大学にて、日本学術振興会研究拠点形成事業「インドシナ地域における地球環境学連携拠点の形成」第3回国際シンポジウムを、地球環境学堂、ベトナムのダナン大学、ダナン工科大学との共催で開催しました。
本プログラムは、近年急激な変容を遂げるインドシナ地域の環境問題解決のため、学際的・国際的協働体制を確立することを目的として、地球環境学堂・学舎が2013年度より3年間実施してきました。これまで緊密な連携をしてきたベトナムのハノイ理工科大学、フエ大学、ダナン工科大学をインドシナ地域のハブ拠点と位置づけ、当該地域における地球環境学連携拠点を形成し、準ハブ拠点となるタイ・コンケン大学、ラオス・チャンパサック大学、カンボジア・王立農業大学の3大学を含む6大学との連携により、教育・研究・実践の情報共有化、学際・国際的な人材交流の促進と共同研究の推進に資するインドシナ広域ネットワークの構築を目指すものです。
今回のシンポジウムでは、本学や拠点大学の教員、学生の他、本プログラムに関心を持つベトナム国内やアジア地域の大学関係者、日本の他大学関係者や企業関係者、ベトナム大使館などを含め、合計134名が参加しました。
シンポジウムでは、まず藤井滋穂 地球環境学堂長による開会の辞の後、今回の主催である本学、ダナン大学およびダナン工科大学を代表して Tran Van Nam ダナン大学長より挨拶がありました。その後、本拠点事業の進捗状況説明に続き、教育・研究・実践の国際連携に関する講演を、ダナン大学、在ベトナム日本大使館、京都大学ASEAN拠点の代表者がそれぞれ行いました。また本プログラムではシーズ研究助成としてベトナムの研究者への助成を行っており、その成果に対する証書授与式および研究成果の口頭・ポスター発表が行われました。また、ベトナムへ進出している日系企業の取り組みや製品紹介を中心としたセッションも行われ、産業界も含め、活発な議論が行われました。
本プログラムは、毎年1回全体シンポジウムを開催することとして、2013年度にはフエ大学、2014年度にはハノイ理工科大学、カントー大学と共同開催し、共同研究の促進、教育連携の実現化などが議論されてきました。今後も、この成果を活かした関係機関との新たな連携発展をしていく予定です。