ボゴール農科大学国際会議センター(インドネシア・ボゴール)にて、第21回京都大学国際シンポジウム「Diversity and Conservation of Asian Primates(アジアにおける霊長類の多様性研究と保全)」を開催しました。シンポジウムには、インドネシア、日本、タイ、マレーシア、ベトナム、米 国、英国他、計11ケ国から150名を超える参加があり、本学からは三嶋理晃 理事・副学長、平井啓久 霊長類研究所長の他、霊長類研究所、ウイルス研究所、野生動物研究センター、研究国際部から合計30名ほどが出席しました。
本学では、 世界に開かれた大学として独創的・先端的な学術研究を積極的に展開していくため、平成12年度より毎年、国際シンポジウムを世界各地で開催しています。各 年度の開催計画・責任者は学内公募により選出されています。今年度は霊長類研究所を中心として、霊長類の進化ならびに保全に関する新たな総合的認識を探る こと、さらには、政治・経済的背景と保全・保護施策の関係を明確にし、研究成果の知見を取り入れることでより良い環境保全と霊長類保護の方策を見出すこと を目的として開催しました。
1日目は、Sri Nurdiati ボゴール農科大学数学・自然科学学部長の歓迎の挨拶、三嶋理事・副学長の開会の挨拶で始まりました。三嶋理事・副学長の挨拶では、ボゴール農科大学への謝 辞の後、シンポジウム開催の経緯およびテーマについての説明、ボゴール農科大学と本学との研究・教育交流の歴史と意義、2013年の大学間MoU締結につ いて、また、次世代を担う若手研究者への期待が語られました。
4日間にわたるプログラムでは、ゲノム科学、感染症学、生態・社会、形 態、系統発生、系統地理学等をテーマとして、多くの口頭発表、ポスター発表が行われ、日本人霊長類研究者や他分野の研究者に加えて、生息地国霊長類研究者 と保護関係者が集結して、霊長類学と植物・環境生態学等の最新の研究成果の意見交換を行うことができました。
今回のシンポジウムはアジアにおける霊長類の進化とそのおかれている現状を把握し、保全・保護の新たな取組みの施策を探ることができる有意義な機会となりました。また、これらの発表の一部は国際的にも報道されました。
関連リンク
- 第21回京都大学国際シンポジウムのホームページ
http://www.sea-primate.org/ - 京都大学国際シンポジウムのホームページ
http://www.opir.kyoto-u.ac.jp/opir/symposium/ - 京都大学霊長類研究所
http://www.pri.kyoto-u.ac.jp/index-j.html - Science and Development Network website (SciDev.Net):
http://www.scidev.net/asia-pacific/malaria/news/study-notes-widening-disease-transmission-by-monkeys.html